Hooked (ページ39)

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世那「①素直にお土産を欲しいと言い
お土産をもらった野球部の後輩
②お土産なんていらない！と拗ねて
お土産が欲しいのにお土産を貰えなかった後輩」

世那「どっちが賢いでしょう」

『…①かな』

世那「正解〜！」

世那「いや、素直にやっぱり欲しいですって
言えば良かったじゃん」

ごもっともすぎる意見にぐうの音も出なくなる

『一緒に仲良く私のお土産選んで欲しくない』

世那「いやいや、そうなるかわからないでしょ？」

『でも、確率は0じゃないし』

世那「そんな事言ってもキリないじゃん」

『…はい』

2人でいつも通り喋っていると
そこにクラスメイトがやってきた

「名取さん……バレー部の
白石友紀さんって知ってる？」

遠慮がちにその子は私にそう切り出した

『……知ってるけど』

名前と顔だけやけど

「その白石友紀さんが
名取さんに用事あるらしくて
お昼終わったら中庭来て欲しいって言ってて…」

『なんで？』

単純な疑問だ
山田先輩の写真を通して
私は白石先輩を認識したけど
白石先輩は私なんか眼中に無いだろう

「私もそこまでは知らなくて……」

申し訳なさそうにその人は言う
この人にこれ以上聞いても無意味だと思い
わかったと言うとその人は席へ戻った

世那「何？決闘？？？」

今まで話を聞いてるだけで
空気に徹していた世那が口をそう言う

『知らないよ、ってか、怖っ』

『お昼に中庭とか漫画じゃないんだから』

世那「ベタだねー」

そんな事を言いながら
世那は他人事だと思って呑気にしている

『怖〜、何されるんだろ』

『せめて顔じゃなくて、腹とか殴って欲しい』

世那「殴られるの決定なの？」

『知らないよ、会った事も無いんだから』

世那「行くの？」

『行かないとまたあの子が伝言されるじゃん
可哀想でしょ』

私のお弁当は残り二口ほど残ったご飯と
唐揚げ1つ……食べ終わるのも時間の問題だ

『決闘かなー』

世那「ま、なんかあったら味方になってやるよ」

『はーい』