絶賛錯覚中 (ページ31)

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テスト期間はそれなりに忙しくて、それでも私は覚えたての恋を忘れなかった

なんとなく、どこかであなたを見ることはないかと、いつも探している感じ

そしてその時は悲しい形でやってくる

「キムミンギュ今日眠そうだね」

「ほんとに！ずっと寝てるのミンギュくん！」

「あ～昨日徹夜で勉強してて」

「嘘つかないで？私に散々ドラマのあらすじメッセージにして送ってたじゃん」

「ミンギュくん推すねえ」

教室移動で私たち3人は廊下を歩いていた

すると目の前の曲がり角から

だいすきな、会いたかったジュンフィさんが姿を見せた

すると、そのすぐあとに

学校で美人だと有名な、理科の先生が頬を少し染めてジュンフィさんについてきていた

2人はとても楽しそうで

大人な2人はとてもお似合いで

ジュンフィさんはいつも私の話を聴く時の、私にだけだと思っていた笑顔を

その先生に向けていた

2人は私たちに気がつかず、そのまま笑い合いながら、近くの印刷室に2人で入っていった

ただ、何も言葉にならなくて

そうだ、あの人はスクールカウンセラーという仕事をしていて

私だけの話を聞いているわけじゃないんだって

また私は現実をみてしまった

「俺、もうだめかもなあ」

キムミンギュはなぜかそうやって苦しそうに頭をガシガシかくと

「はやく、行こうぜ」

私の腕をつかんで次の教室に引っ張って行った