夢の中で (ページ6)

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3ヶ月後

「え？」

旅館の玄関でこちらをにこにこと眺めている久しぶりのイ夫婦

と

黒マスクに眼鏡をかけた息子さん？

まさかこんなに早く再会できるとは思っていなかった

2人の手を握ってブンブン振りながら韓国語で歓迎の気持ちを伝える

『ほら、チャニ。この人がAさんだよ』

え、チャニ？

いくらなんでも私は馬鹿ではないし、伊達にカラットをやっていない

あの、ディノちゃん？

『こんにちは』

ディノちゃんらしい人は軽く私と握手をしたが半ば面倒くさそうだった

顔がはっきり見えないから確信が持てない…

息子さんが1人部屋に泊まることになっていて、夫婦を案内してから息子さんを1人部屋に案内する

『あの…』

部屋から出る前に勇気を振り絞って声をかける

『…はい』

『セブチの…』

そういうとディノちゃんらしい人は黒マスクをとって、私のよく知る笑顔で微笑んでみせた

そうだ

完全に完璧な本物のディノちゃんだ

『ごゆっくり！！！！！』

焦って部屋を出てからドアを閉め、背中をあてて息を整える

一つ屋根の下に

あのディノちゃんがいる