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最初はそれが俺だったらとか
ありもしないことを考えた
「あのね、先輩なの、この前廊下でぶつかっちゃって、そこから仲良くなってね」
楽しそうに惚気てくるA
繋いだ手が
こんなにも寂しいなんて
終始笑顔で話してくるAを見てると
この笑顔がそいつのものになるのか？
って、なぜかライバル心
俺はもう振られたも同然なのにな
_______________
数週間経つと、また俺を苦しめるニュースがやってきた
昼休みに目をウルウルさせながら、俺を教室の隅に連れて行くA
「聞いてよっ…」
てっきり悲しいことかと思った
油断していた
「先輩に、告白されちゃった…」
頭が真っ白だった
「おめでとう！オッケーすんだろ？」
表情と言葉が気持ちの通り動かない
「うん！オッケーしてきたの！今まで応援本当にありがとうテミナ！！」
「よかったほんとに！これからもなんかあったら頼れよ？」
そんなこと思ってない
心がそう叫んでも
笑顔のAから目が離せなかった
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作者名：詩音 | 作成日時：2017年1月27日 21時
