ワタシノイロ (ページ4)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:972 hit

・ページ4

「初めまして。私が月を爆った犯人です。来年には地球も爆る予定です。君達の担任になったのでどうぞよろしく」

「「「(まず5、6箇所ツッコませろ！)」」」

クラスの考えが一致した瞬間である。

その後、防衛省の烏間という人物から詳細を説明された。

今この怪物が言ったことは全て事実で、来年には地球をも破壊すること。

そしてそれを阻止すべく、彼等－椚丘中学校３年Ｅ組に暗殺を依頼すること。

成功報酬は100億円ということ。

家族、友人には絶対に秘密ということetc…

『(慣れないわ)』

西宮は小さく息をついた。

『(あの巫山戯たフォルム、どうにかならなかったのかしら。せめてもっと人間らしかったらマシだったかもしれないのに。)』

『(それに何で黄色？白とか黒じゃダメなの？)』

考えても仕方ない。一先ず黒板の無駄にキレイな字を板書することに集中することにした。

・

・

・

「西宮、一緒に帰らない？」

『わかったわ。支度するから少しだけ待ってて貰えないかしら？』

「了解。」

速水から誘ってもらったのは初めてだなと思いながら鞄に筆箱を詰め込む。

『お待たせ。待たせちゃったわね。』

「そこまで待ってないから大丈夫。じゃあ行こうか。」

あれこの2人付き合ってたっけ(((

『急に誘ってくれるなんてどうしたの？』

「いや特に理由はないよ。ただあんたとは仲良くなれそうと思ったから…嫌だった？」

目を見開く隣の彼女を見て嫌がられたのかと思ったのか、少し不安そうに聞く速水。

『嫌じゃないわ。そう、そう思ってくれてたのね。』

「、うん」

暫し沈黙が訪れる。

『…ねえ、名前で呼んでもいい？』

「！うん。」

『(凛香…3文字は長いわね凛でいいか)凛。これからよろしく。』

「よろしく、A」

超生物が訪れた3日後、同属の新しい友人ができた西宮。ずっと強ばっていたその表情が、一瞬だけほっとしたように緩んだのは、気のせいということにしておこう。