２回目の初恋【センラ】

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「おー！センラ！久しぶり！」


「久しぶりやな！元気やった？」



賑やかな会場で次々と同級生に挨拶をしていく。
軽く言葉を交わしただけですぐに昔の感覚に戻れるのだから凄い。

どうしても家を出る前の幽霊女の言動が引っかかってあまりお酒が喉を通らないが、それでも十分に楽しめる。



「お前なんか元気なくない？何かあったの？」


「え？…別にそんなこと」


「さては嫁だな！」


「はぁ？なんやねん、嫁って。

独身やわ！」



会話に入ってきたのは当時クラスの中でも明るく人気者だった男で、よくAとのことで弄られたのを覚えている。



「ちげーよバカ！ほら、居ただろ？

成瀬A！」


「バカ、おまえ…！」


「……え？どうしたん？」



まだ嫁とか言うてるんかこいつ、と反論しようとしたが、今まで賑やかだった会場がなんとなく居心地の悪い雰囲気に変わったことに気付いてやめた。



「あー…センラは知らないんだったっけ」


「…なにが？」



すごく嫌な予感がする。

最初にAの名前を出した奴はやってしまった、という顔をして下がって行った。

心臓がうるさい。

聞きたくない。

時が止まったように感じる。






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「……成瀬、亡くなったんだよ」





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今初めて告げられた真実は、余りにも残酷で驚くべきものだった。



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