FEELINGs episode.０

５つ目《番外編》丸井結 ページ22

「そういえばさぁ、」

「ん？何ー？」

「里美何話してたのー？珍しいじゃん。健太と話すなんてさ。」

ほーんと。何であんたみたいなブスが健太と話してんのよ。アタシだけで十分なのにさ。

健太はあんたの事なんて何ともおもってないんだから。

「え、えーとね……。彼氏ができたの。」

「か、彼氏っ？！」

え、アタシより先に彼氏作りやがったコイツ。

ってかあんたの事なんて好きになる奴いないでしょ。遊ばれてんだよ。可哀想なやつ〜

「それでね、あ、桃水将太って言うんだけど…。岡本と知り合いらしくってさ。」

「ふぅーん…。いいなぁー彼氏なんて」

「えへへ。結は？好きな人とかいないの？」

よし、うまく引っ掛かったなコイツ。

口元のにやけを抑える。

「そう。それなんだけど、ここでは恥ずかしいから放課後、非常階段の所なんてどうかな？？」

「わかったー。じゃあ、あとでね〜」

貴女がアタシに貸してくれたカッターで、

あの女共を刺したこのカッターで、

貴女もここにこれなくしてあげる。


そして、理想郷を造り出すの。


道は自分で切り拓くもの…。


そのための犠牲は必要だから。




だからさぁ里美？




貴女も近寄りすぎたんだから、

その代償に、

私の理想郷を造るために消えてよね？

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