弔くんと誓い・後編その２ ページ1
彼が五指で触れたのは、ほんの一瞬にも満たない、僅かな間。触られたと気づいた時には、離れていた。
だけど、それでも、ふれられた部分の皮膚が崩れ、毛細血管が裂け、細胞が悲鳴をあげはじめた。ひりひりなんてもんじゃない、ビリビリと大きな音をたてそうな激痛が走っている。
痛い、痛い、痛い、痛い！！
どうして、弔…？
「――それなら誓おう、A」
弔は変わらない微笑みを浮かべたまま、私を見下ろしている。その眼は、赤い。
誓う・・・？
弔は言った。
「誓え。俺を愛するか？」
「…っ、っぐ、ッ」
浮かぶ涙をまばたきで払って、必死に声を絞り出す。
「…はい…、誓います！」
「俺だけを、愛するか？」
「はい」
「俺のために、どんなことでもするか？」
「はい！」
「俺に、全てを捧げられるか？」
「はい！！」
「俺と…永遠に、一緒に居るな？」
「はい！！！」
叫び声が、こだまする。
弔は悶える私に目を細め、人差し指をのばした。
瞬間、喉からほとばしる声。傷口をえぐるようにかき乱され、涙が勝手に伝う。
「誓え、A。今言ったこと全てを守ると、誓えるな？」
「はいッ、」
「誓えるな？」
「誓います！！」
誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、誓う、
頭の中で暴れ狂う�狎世き瓩里海箸弌�
胸からは相変わらず血がにじむ。皮膚の浅い部分しか傷ついてないはずなのに、流れ出す血と鼓動が合わさって、まるで心臓から出血しているような錯覚をおぼえた。
「嬉しいよ、A。誓ってくれて」
赤い指先を舐め、弔は笑う。
私はただ、無抵抗に彼を見上げるだけ。
じくじくとするこの疼きは、痛み？
それとも、快感？
それとも…
これが、本当の恋というものなの？
そうなんだろうか。
弔がこんなに嬉しそうにしてくれてるんだったら、それが正しいのか…
「A」
出口のない思索は、愛しい人の呼び声によってかき消された。
「次は俺が誓う番だ。俺に印をつけろ」
「しるし…？」
「誓いを立てた証さ。お前の手で、俺の身体に深く刻んでくれ。お前は心臓の位置だし首にでもするか？俺はどこでもいいけどな」
全てを制圧するような先程の口調とは打って変わり、弔はとてもやさしい。私の頬にちゅっとキスをして、そっと抱き起こしてくれる。
「さあ、教えてくれよ。俺が何を誓うべきか」
私は…
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ヒメ＊ - お久し振りです！受験お疲れ様でした！ずっと待ってました(*´ー｀*)私も今年受験生なので、見に来れる回数は少なくなりますが、次のストーリーを楽しみに待ってます！ (2018年7月15日 17時) (
レス) id: c415a25383 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ＊ - ZACKさん» 少しでもZACK 様の励ましになれたなら、私もとても嬉しいです.+:｡ ヾ(◎´∀｀◎)ﾉ ｡:+.本当に有り難うございました！！！ (2017年8月7日 13時) (レス) id: ab38d97291 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ＊ - 死柄木弔さん» 私も弔を待ってます！いつでも帰って来てね〜！大好きです(*^O^*) (2017年8月7日 13時) (レス) id: ab38d97291 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ＊ - ZACKさん» ZACK 様もどうかお元気で！私のほうこそお世話になりました！いつでも待っております！受験頑張って下さい(*^O^*) (2017年8月7日 13時) (レス) id: ab38d97291 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ＊ - ZACKさん» はい！風邪はもう大丈夫です！有り難うございます！『トロイメライ』早速聴いてみます！！.+:｡ ヾ(◎´∀｀◎)ﾉ ｡:+. (2017年8月7日 13時) (レス) id: ab38d97291 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ZACK | 作成日時：2017年7月9日 5時
