第十三夜 七色の人形使い ページ13
「ふぅ……」
真っ赤な館を背にして息を吐く。あらかじめ用意されていたワインの入った紙袋をパチュリーさんに渡され、そのまま館を出た。聞いた限り、時間を食っている暇は無い。
「“空浮”」
ふっと浮き、一気に加速する。ワインを気に掛けながらだが、これなら二十分も無く博麗神社に着くだろう。全ては急がなければならない。
そのまま真っ直ぐ飛び続けていたのだが………
「…………ん？」
神社まであと数分という所で軌道から少しずれた空中で二つの人影を見つけた。本当ならスルーしていく所なのだが、
「………貴女、本当に調査してきたの？」
「だからそう言ってるだろ！？流石に疑い過ぎだぜ！」
…………片方の声に聞き覚えがあり、思わずその場で止まった。
「…………あれ、A？おーい、Aー！」
そして止まった私に気付いたのか聞き覚えのある声の主、つまり魔理沙さんが私に向かって手を振り近付いてきた。そして一緒に居た人もこちらに飛んでくる。
「よっ、A！紅魔館からの帰りか？」
「はい、でも何故それを？」
「ちょっと前に霊夢に聞いたんでな。」
「そうでしたか。………えっと、」
「ん？」
「………」
空中で魔理沙さんから視線を外し、その隣へ向ける。
肩を撫でる程度の金髪、思慮深そうな青の瞳、同じく青いワンピースにケープを羽織り、腰と首元と頭にフリルのついた赤いリボンを巻いた少女。
手には一冊の本があり赤いリボンで封をされていた。それに周囲には人形が浮遊していて、目の前の少女さえ人形のように見えてしまう。いや、そもそもこの少女が人形のような美しさを持っていた。
「あれ、アリスとAが会うのって初めてか？」
「そうよ。」
「はい。………アリスさん、ですか。黒月Aと言います。宜しくお願いします。」
「アリス・マーガトロイドよ。アリスでいいわ。」
「おいおいアリス、私だってまださん付けなのにそうはいかないだろ？」
「貴女の場合馴れ馴れし過ぎるのよ。私の時もいきなり呼び捨てだったし。」
「その方が親しみやすいし短くて済むだろ？」
「人の名前と敬語を何だと思ってるの？」
………仲が良いんだなーと素で思う。二人共、相手が本気じゃないってわかってるし。
………っといけない。早く神社に戻らないと。
「すみません、私はここで……」
「待ちなさい。」
「………？」
が、何故かアリスさんに止められた。
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文月鎖夜(プロフ) - swksさん» おおお、お久しぶりです。頑張れ……ばいいのかな？頑張りまーす(( (2016年3月30日 22時) (
レス) id: 3c35e627c1 (このIDを非表示/違反報告)
swks - 久しぶりに見たけどここだったのかーいいぞ！もっとやれ（真 (2016年3月30日 21時) (レス) id: abf12aecc0 (このIDを非表示/違反報告)
文月鎖夜(プロフ) - 明日こそ……更新を………ｶﾞｸｯ (2015年6月4日 16時) (レス) id: 8b8cd9f128 (このIDを非表示/違反報告)
文月鎖夜(プロフ) - 更新頑張ると言ってすぐですが、ちょっとテスト間近なので更新休みます。(はよテスト終われー) (2015年5月24日 22時) (レス) id: 8b8cd9f128 (このIDを非表示/違反報告)
文月鎖夜(プロフ) - 優里佳さん» ありがとうございます！！！これからも見て下さると嬉しいです♪更新頑張ります(*^▽^*) (2015年5月22日 22時) (レス) id: 8b8cd9f128 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文月鎖夜 | 作成日時：2015年3月25日 22時
