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第三十五夜 永遠に紅い幼き月 ページ36

美鈴さんと楽しく(?)会話していると、ついに館に着いた。館全体が真っ赤に染められ窓が非常に少ない景観は、美しくも不気味さを感じさせる。
「さぁ、入っちゃいましょう。」
 どんどん先を行く美鈴さんについて行くと、館の扉を開けてエントランスに入った。如何にもお屋敷、というようにエントランスの中央奥には二手に分かれた大階段が存在し、エントランスの右手、左手にそれぞれ通路が見受けられた。天井にはきらびやかなシャンデリアが輝いており、やはり美しい印象を抱いた。
「凄いですねぇ………」
「あはは、ここに来られる方は大体皆そう言います。」
「ですよね。本当に綺麗………」



「そこまで褒めてもらえると少し嬉しいわね。」
「…………………っ!!??」
 ふと聞こえた声と共に凄まじい……いやおぞましい妖気を感じ、私は息を呑んで固まる。



 声の主は大階段の踊り場に“いつの間にか”立っていた。
 青みがかった銀髪、ピンクを基調としたワンピースドレス、同色のナイトキャップ、腰に生えた悪魔羽…………そして血のように濃い真紅の瞳。
 シャンデリアの光に照らされたその小さな体は、幼いにもかかわらず美しく、そして恐ろしかった。
「…………成る程、確かに美味しそうね。」
「ッ………!!」
 少女は目を細めてクスッと笑う。その口の歯は……………鋭く尖っていた。
「………吸、血鬼………」
「えぇ、その通りよ。私は紅魔館の主、レミリア・スカーレット。ようこそ、お客様。歓迎させてもらうわ。」
 ………成る程、だから文さんも霊夢さんもあんな事言ってたんだ………確かに、こんな相手じゃ勝ち目は無さそう……だな。
「美鈴、案内ご苦労様。戻っていいわよ。」
「あーはーい。それではまた後で、Aさん。」
「………ぁ、はい、後ほど………」
 生きて会えるか分からないけど……美鈴さんが去るとその………主人は私を呼んだ。
「ついてらっしゃい。お茶にしましょう。」
「……………はい。」
「ふふっ、そんなに固くならなくていいのよ。いきなり食べたりはしないから。」
「……………………」
 その言葉に私は危機感を感じる他無かった。

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霧雨初那 - *はなた*さん» ありがとうございます!これからも読んで頂けるよう、頑張ります♪ (2015年1月20日 21時) (レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
*はなた*(プロフ) - 面白いです!頑張って! (2015年1月20日 21時) (レス) id: ce479bf433 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨初那 - swksさん» 宿題ふぁいとぉ〜wwww私は終わりましたよ?wwww (2015年1月15日 22時) (レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
swks - 宿題が終わらない。テストどころじゃない! (2015年1月12日 15時) (レス) id: abf12aecc0 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨初那 - 今日から4日程、テスト期間(私学生なので…)に入るので、その間更新出来ません…… (2015年1月12日 12時) (レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:文月鎖夜 | 作成日時:2014年12月14日 2時

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