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第十五夜 清く正しい鴉天狗 ページ16

「…………チッ、いらない客が来たようね。」
「………へ?霊夢さん、いきなりどうしたんですか?」
 それは朝食も食べ終わり、皿洗いも終え、倉内の整理も終えた午前中の事。やる事が無くなり二人で本殿の縁側に座っていると、突然霊夢さんが舌を打ち、呟いた。え?何事?とか思っていると、
 ___________ブゥゥォオン!!
 縁側の庭に凄まじい突風が起き、土埃が舞った。
「へっ………けほっ、けほっ!」
 突然の事に土埃を吸ってしまい、軽くむせる。隣の霊夢さんはむせる事無く土埃の中心を見据え、文句を言い放つ。
「部屋の中が土埃だらけになるでしょう。もっと配慮して来なさい。」
「あややややー、それは失礼しました!格好いい登場にしようと思ったんですけど、咳き込ませてしまったようですね。」
「……………え、えと……………」
 …………土埃が去った先に立っていたのは、一人の少女だった。
 制服っぽい服に赤い頭襟、赤い瞳の少女の手には写真機が握られ、その腰からは黒い鳥の羽が生えていた。…………え、鳥の妖怪…………?
「いやいや初めましてお嬢さん!私、射命丸文(しゃめいまる あや)と申します。清く正しい鴉天狗でございます!」
「あ、黒月Aです………」
「ではAさん。早速ですが取材を………」
「文、悪いけど私達これからやる事があるの。今日の所は帰ってくれない?」
 …………やる事なんてあったっけ。たった今暇を潰していたけど。
「あややっ、ですが記者である以上最新の情報を届けるのが使命。『新たな博麗の巫女、出現!』てな感じで記事を上げたいんですが、どうでしょう?」
「駄目に決まってるでしょ。ていうか何処で知ったのよ。」
「勿論、風の噂ですよ〜♪」
「……………出現って……………」
 まるで動物のように言われて、地味に傷付く私だった。

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霧雨初那 - *はなた*さん» ありがとうございます!これからも読んで頂けるよう、頑張ります♪ (2015年1月20日 21時) (レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
*はなた*(プロフ) - 面白いです!頑張って! (2015年1月20日 21時) (レス) id: ce479bf433 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨初那 - swksさん» 宿題ふぁいとぉ〜wwww私は終わりましたよ?wwww (2015年1月15日 22時) (レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
swks - 宿題が終わらない。テストどころじゃない! (2015年1月12日 15時) (レス) id: abf12aecc0 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨初那 - 今日から4日程、テスト期間(私学生なので…)に入るので、その間更新出来ません…… (2015年1月12日 12時) (レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:文月鎖夜 | 作成日時:2014年12月14日 2時

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