【銀魂】私の小さな世界事情【高杉晋助】

沖田の優しさ事情 ページ12

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そのしぶとさは、どちらに似たのだろう？

いや、どちらにも似たのだろう。

しなやかに微笑む女と手配書と後ろ姿しか見た事の無い男。

確かにどちらもしぶとく、強かだ。






落ちる点滴、白いベット。
鳴り響くのは心電図計。

あれから数日たった今でもねぇさんは眠り続けている。

医者曰く命に別状は無いらしいが、なぜ眠り続けているのわからないらしい。
最悪植物人間になってしまったのかもしれないと。

そんな馬鹿な話があるか。
あの、ねぇさんだぞ。
限界まで体と精神を使ったのだろうし、ただのエネルギー切れだと思う。


閉じられた、目。

寝ているところは初めて見たが、なんという幼い寝顔だろう。
起きていた時の歳上だとも思えた眼光は瞼に隠れ、全てを見通すような雰囲気もなりを潜めた今。

もしかしたらねぇさんは俺が思っていたよりもずっと幼いのではないか。

(ねぇさん……)

あんたは真実を知ったら一体どうするつもりでぃ？

死ぬのか、生きるのか。
殺すのか、生かすのか。

それを背負わせるのは酷だと思いますがねィ。

「総悟」

「近藤さん」

「Aさん､いや､茜さんが目を覚ました」

「……」

ゆっくりと椅子から立ち上がる。

病室から出ようとしてふと、振り返った。



落ちる点滴、白いベット。
鳴り響くのは心電図計。

その真ん中に、美しい君。

沖田の感情事情→←徒然なるままに最終話の事情その2【ネタバレ注意】

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