十六匹 ページ16
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「おはよう、また子ちゃん」
「あ、A様!おはようございますっス!」
鬼兵隊母船はお風呂が大浴場ひとつしかない。
まあ、普通こういう兵隊の所に女がいないからなんだけど。
だから、私達ガールズはこうして朝、おうのさんは仕事が無いから昼間にお風呂に入る。
私は朝弱いから本当は早起きしたくないんだけどね。仕方ない。
「また子ちゃん鍛えてるねぇ」
「単純な力比べなら男には負けるっスから、せめて抵抗できるくらいの筋肉は付けてるっスよ!」
なんて会話をしながら脱衣所からお風呂場へ。
シャワーを出して頭から浴びれば、寝起きで少しぼんやりとしていた脳が段々と覚醒してゆく。
「……あ、そうだ。また子ちゃん」
「はいっス、なんスか?」
「あのね、今日アイツらの処刑をして欲しいんだけど」
いきなりまた子ちゃんの目じりがキュッと上がる。
「私に……幹部級に楯突いたこと、地獄の底まで後悔させてやるっス!」
「うん、お願いね。それでさ、浅野って子居るじゃない?」
「えーと……あの影の薄い……?」
「そうそう!その子の前で殺して欲しいの」
また子ちゃんはシャワーを止めて、シャンプーを手に出す。
「それはお易い御用っスけど……」
「なるべく酷い殺し方で頼むわね。トラウマを色濃く植え付けたいのよ。……あ、私とおうのさんも同席するわ!」
「えぇぇ!?危ないッスよ!」
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coma7672(プロフ) - すいません!前のコメント間違えて送信してしまいました、、お話最高すぎます!更新楽しみにしています!! (2020年4月7日 23時) (レス) id: 46f7afe943 (このIDを非表示/違反報告)
coma7672(プロフ) - 高杉晋助 (2020年4月7日 23時) (レス) id: 46f7afe943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田レイア | 作成日時:2020年1月12日 19時