【銀魂】ラブコメとは言わせない【高杉晋助】

☆ ページ45

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「じゃ、また明日」

「うん、おやすみ」


プシューと電車のドアが閉まる。

さて、沖田が居なくなった電車内。
最寄りに住む高杉先輩はもちろんいなくて。
方向が方向だからかあんまり乗客も居ない。
結構静かなんだよね。
寝たら爆睡しそう。

…………あと六駅、何してようか。
今日は本も借りてきて無いしなぁ。
困った。
ねする事がぇ。


(ああ、家に)


帰りたく、無いなぁ。

あそこは暗くて、寒くて。
息が詰まりそうになる。

借金は、心優しい相手方の好意でチャラにして貰えたから。
だから一応無いんだけど。
その代わり貯金も無い。

毎日生活費でカツカツだよ。


「はぁ……」


借金残して消えた親父。
母さんと離婚はしてない。
だってする前に逃げられたから。

馬鹿な話だよね。
クソ男に捨てられて、頭がぶっ飛んじゃった母さんも。

さっさと忘れるなり、諦めるなり、次の男みつけりぁいいのに。

執着して、壊れちまうなんてさ。

家庭なんて、夫なんて、男なんて。


(きっと憧れる程いいものじゃない)


まぁ、いいさ。
生活はきついけど、借金は無いし。
このまま特待コースに居られれば、イイトコの大学だって推薦で行ける。
そしたら有名企業に就職して。

何不自由無く暮らせるんだ。

そしたら食費を切り詰めなくていい。
死にものぐるいで勉強しなくていい。
恥を忍んで生活保護をつける必要も無いし。

なんて幸せんでしょう！

これを毎日やってる金持ち連中は死ね！

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