【銀魂】ラブコメとは言わせない【高杉晋助】

☆ ページ43

.





ふう、と息をつき、最後の書類をまとめ終わったのを確認する。
Aちゃんにしては珍しい、キラキラした笑顔で先輩に笑いかけた。


「せんぱーい、数学教えてくださーい」


あからさまに嫌な顔されたが、知るかそんなもの。
ケーヤクですよ。ケーヤク。

逃げられる前にサッと隣に移動して、問題集を開くと。


「この、問８と問９なんですけど」


高杉先輩は諦めたようにため息をついて。


「何処がわからねぇんだ？二次方程式の代入か？」

「よくおわかりで」


なんだかんだ教えてくれる。
多分、根っこはいい人なんだろうなぁ。
わがままだけど、人身事故で家に帰れなかった私を泊めてくれたし。

ってか、昨日の事だよね、それ。

なんかもう昨日今日だけでイベント多すぎて。
数日前みたいな感じがするわ。


……人に教えて貰うのって、何だか変な感じ。
慣れてないっていうか……
もちろんありがたいんだけど。


(いや、違うか)


慣れてないんじゃなくて、人とこんなに喋るのが久しぶりなんだ。
自分で言ってて悲しくなるわー

勉強勉強勉強で、友達なんか作る暇なかったし。
部活にも入ってなかった。
家でも、あんなクソ女と話したくなんか無い。

充実してたと思ってたけど、実は寂しかったのかね。


「私って意外と寂しがり屋？！」

「知らねぇよ。何の話だてめぇ」

☆→←☆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す