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彼女の生きた証し 3つ目 ページ3

僕は言葉がでなかった。

彼女がそんな風に思ってるなんて思わなかったからだ。

僕は彼女の事を知っているようで何も知らなかった。

皆、皆騙されていたのだ。

彼女の綺麗な笑顔に。

彼女が吐いた嘘はとても優しくて残酷だった。

自分が傷ついて、相手が傷つかない、そんな嘘だった。

僕は家でそんな事を思っていた。

あの事実を言われた後、僕はかなりの間放心状態だった。

覚えているのは彼女の日記を渡されたくらい。

僕は日記を見るのが怖かった。

僕が知らない彼女を見るのが怖かった。

でも、きっと日記を見たら全てがわかるのだろう。

そんな気がする。

彼女が何を思って生きてきたか、何を思って嘘を吐いていたのか、それらがわかるのだろう。

僕はとても日記を見るのが怖い。

だが、知りたかった。

彼女の事を。

だから、僕は日記を開いた。

一番最初のページには彼女の綺麗な字でこう書かれていた。




これを見る頃には私は死んでるのかなぁ。
まぁ、これを誰が見るのかはわからないんだけどね(笑)
私はね、生きていくのがツラかった。
まわりからは変なものを見るような視線で見られてさ、とてもツラかった。
私はね、とても弱いからそれくらいで心が痛んだ。
だから私は決めたんだ。
自分を偽ろうって。
そうしたら、自分も相手も傷つかない。
でも、それじゃあツライから。
私はコレに書くって決めたんだ。
本音を…。
自分が言えない本音をここに書くって決めた。
というか、コレ誰が見てるのかなぁ?
まぁ、それは置いといて。
コレを見てる人に言うね。
私の事を知りたかったら次を読んでね。
でも、嫌な気持ちになったら閉じていいからね!
さて、それじゃあ行こうか。
私の本音の世界へ。





これで1ページ目は終わっていた。

僕はすぐに次のページにいった。

何故だかはわからない。

でも、早く見なければいけないと思ったのは覚えている。

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作者名:モブだった私はトリップしたいといつも思っている。 | 作成日時:2018年8月7日 0時

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