十四話 第三幕「東京府士族・明神弥彦」 ページ15
この日、水無月Aは怒っていた
『で、また今回も何の連絡もなくこんな夜更けまで二人とも帰ってこず
帰ってきたと思ったら、こんな血だらけの坊やを連れて帰ってきて……
挙句の果てに、「手当と三人分の夕餉を」とは-------』
剣心「(これは、いかんでござる……)」
剣心の頬に冷や汗が流れる
『お二人は私を一体何だと思っているのでしょうねぇ
是非とも教えてくださいな』ニコリ
笑顔で怒りをあらわにするAの足元には、正座をする剣心と薫の姿があった
弥彦「俺は知らねえぞ
こいつらが頼んでないのに、勝手に乗り込んできたんだ」
薫「あんたねー！！」
弥彦の言葉に薫は思わず立ち上がる
『か・お・る・さ・ん？
話はまだ、終わっていませんよ？』
薫「ひっ！！」
背中からAの声が聞こえるとすぐに正座に戻った
だが薫は、ちらりと弥彦を見る
弥彦「クックックッ…」
視界に移るのは、美味しそうな食事のあるいつもの食卓
しかし違うのは、そこで料理に舌鼓を打っているのが、Aによって手当された弥彦だけであるということである
しかもその弥彦が、こちらを見ながら笑っているのだから、たまったもんじゃない
『全く…彼を助けたのは素晴らしいですけど、その前に伝えに来てくださいね
今回はしなくても大丈夫でしたけど、包帯の量を増やしたり、玄斎先生に来ていただいたり…
事前に伝えてくれれば、用意が出来ますから』
薫「え…」
『勝手に首を突っ込むな、なんて叱っても無理なのは知っていますからねぇ
だからせめて、教えてくださいな
そうしたら、この家で安心できるように準備して…待っていますから』
薫は思っていた
「Aを放置して家のことを任せっきりにして、その上怪我をして帰ってきて、あげく弥彦まで連れて帰ってきたから怒っているのだ」と
しかしそうではなかった
Aは本当にただ心配をしていただけなのである
薫「Aさ〜ん！」
弥彦「うわッ！
おいブス、Aに抱き着くなよ！
しかもそんなに泣いてたら、Aの着物が濡れるだろ！！」
薫「うるさい弥彦！
Aさん、誓うわ！
もう二度と勝手なことはしない！！」
薫は拳を突き上げ豪語した
『あらあら…』
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彩蘭(プロフ) - すごく面白いです!夢主ちゃんのかっこよさと綺麗さがめっちゃ好き!更新頑張ってください! (1月25日 15時) (
レス) @page14 id: 76f42516d3 (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎ(プロフ) - 続き待ってます！ (12月31日 0時) (レス) @page37 id: 42fa138aff (このIDを非表示/違反報告)
あやなん(プロフ) - 陽始さん» ありがとうございます！カメ更新ですがお付き合いくださいませ！ (12月17日 22時) (レス) @page37 id: 02dc14a173 (このIDを非表示/違反報告)
陽始(プロフ) - るろ剣は最近はまったばかりですが、水無月ちゃんの大人っぽくてかっこいいところが好きです！頑張って下さい！！ (12月1日 9時) (レス) @page36 id: 27cc70538e (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月12日 20時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやなん x他2人 | 作成日時：2020年10月14日 22時
