明日は公休と致します【S.S】 (ページ8)

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私は鞄から取り出した"写真に写ったブレスレット"をポケットから取り出し、カレに見せた

「このブレスレット、ペアで使うやつなんでしょ？」

カレ「そ、そ、それをどこで…！？」

カレの顔が青くなる

私の中で何かが崩れる音がした

「さっき、鞄の中から出てきたんだよね」

カレ「彼女とはいえ、人の鞄開けるなんて悪趣味だな、お前」

「それはごめん、謝る。それよりもこのブレスレット…」

この答えで全てが分かる

「このブレスレット、誰とお揃い？」

カレ「それはほら、さ、さくら。佐々倉だよ？一緒に行った」

まだ嘘つくの？

さっきから会話が矛盾してるの自分でも分からないの？

「写真すら撮らなかった男同士のキャンプでお揃いのブレスレット？」

佐々倉くんと飲んだ、佐々倉くんと佐々倉くんの彼女のお揃いのブレスレットを買いに行った、佐々倉くんとお揃いのブレスレットを買った、嘘に嘘を重ねるカレ

「こんな高いブレスレット、男同士で付けるために買ったんだ」

カレ「そういうことになるんじゃね？」

カレの視線が宙を泳いだ

っていうことはやっぱり…

「お揃いなのは"佐々倉くん"とじゃないでしょ！」

カレ「さっきから何言ってんの？お前」

私はさっきの写真をもう一度カレの前に出した
　

「この子とお揃いなんだよね？」

カレ「な、なんでそれを…」

「本当はキャンプなんて行ってない。この子とお揃いのブレスレット買いに行ったんでしょ？」

カレ「ち、違えよ。お前、さっきから自分が何言ってるか分かってんの？」

Aって呼んでくれないんだね…

「誤魔化さないで！」

カレ「ご、誤魔化してるわけじゃねえよ」

「いつからなの？」

カレ「…」

「答えてよ！」

自分でも自分の気持ちが抑えられなくなってるのがわかる

「黙ってても分からんと！」

カレ「3ヶ月とか？」

3ヶ月…ちょうど新プロジェクトで忙しくなり始めた頃だ

このブレスレットが見つからなかったら、フミが連絡してくれなかったら、私はずっと騙され続けていたってこと？

そう思うと腹の底から怒りが沸々と込み上げてくる

「自分が何しよるか分かっとると！？」

カレ「違えんだよ。そ、その、魔が差したっつーか、ただの出来心なんだよ！」

「出来心でお揃いのブレスレットなんて買える？私ともやりたがらなかったお揃いを？それも3ヶ月も浮気続けられる？」

このままじゃ埒が開かない、そう思った私はリビングに戻り、バッグを手に部屋を飛び出した