明日は公休と致します【S.S】 (ページ23)

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「あ、翔ちゃん！おはよー」

会社の前で肩を叩かれ、振り向くとキラキラ笑顔の雅紀と、眠そうなニノ。

「おう、おはよう。2人は一緒に通勤？」

和也「私たち同じ沿線で通ってるの。就業ギリギリを避けると大体このうるさいのと被る」

雅紀「あ、ニノ今うるさいって言った。訂正して」

和也「あらごめんなさい。賑やかなのと一緒。毎日大変よ？」
って、何だか嬉しそうなニノ。

「あとの2人は？智くんと、松潤。一緒に通勤しねえの？」

雅紀「松潤はほら、おぼっちゃまだからお車よ。いってらっしゃいませ、って頭下げてもらう系の」

「は？マジで？？アイツも？」

和也「いやいや。それ、噂よ？ちょっと前に流行った少女漫画の。わがままで、喧嘩っ早い典型的な「俺様」タイプ、なアイツに似てるってだけ。で、翔さんアイツもってどゆこと？」

ヤベ、しくった
俺がセレッソの跡取り息子であることは伏せとかなきゃいけねえんだ

「何でもねえよ。なんかほら、小さな企業にたまにいるじゃん。潜入捜査的な感じでさ？実は下っ端の、掃除してる人が社長でしたー！的な？」

大丈夫だよな？誤魔化せてるよな？

雅紀「あーそれ聞いたことある！大手の芸能事務所でも、掃除してるおっちゃんが社長だったって話聞くし！」

和也「えー、私は聞いたことないですけど。ま、潤くんのそれは、噂でしかないってことですよ」

「なるほどねー」

オフィスに入るとすでに智くんの鞄はあるけど、本人の姿が見えない

松潤は…
あ、コーヒー飲んでる。優雅な朝ですなー

「智くん、今日休み、じゃないよね？」

和也「ん？あ、大野さんは今日は篭るんじゃない？前回のコンペ、トチったし」

あーそういうことか

「なぁ、その件なんだけど一回社長来る前に5人で話せねぇかな。俺、ちょっと気になることあってさ」

雅紀「あ、俺も話したいことあったんだよね。じゃこの後にでも…」

尻すぼみになる雅紀

彼の視線の先にはAさん…

A 「おはよう。珍しいね、4人しかいないの。あ、大野はいつもの、か。今日は寂しくなるなぁ」

俺じゃダメっすか、Aさん…

和也「じゃ、この話はお昼ご飯の時にでも、ね？」
って人差し指を口元に持っていく

ひとつひとつが色っぽいな、ニノは…

今日も賑やかな1日になりそうだ

そして俺は、この間の出来事を思い出してみることにした