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全てのハジマリ ページ1
週の真ん中水曜日の、夜8時
私はいつもより早めに仕事を切り上げ、3ヶ月前にもらった合鍵でカレの家にやってきた
いつもはスーツだけど、今日はカレが可愛いと褒めてくれたワンピースで出社
これから接待ですか？なんて部下に笑われた
いつでもAが来たい時に来れるように、と合鍵を貰ってたけど、使うのは初めてでなんだか胸がくすぐったい
帰ってきたらびっくりするかな、どんな顔するかな
豆鉄砲食らった鳩みたいな感じ？
いや、意外と普通だったりして…
カレの顔を想像するだけで自分の頬が赤くなるのを感じて、恥ずかしくなって私は両手で顔を覆った
この週末、カレは有休を取って高校時代の友人とキャンプに出掛けた
私との3ヶ月ぶりのデートをすっぽかして
親友の佐々倉くんと久しぶりに予定を合わせた、これだけは譲れないと語っていたカレ
彼女より親友を選んだことにショックを受けたけど、そんなカレを選んだのは自分なんだ、と自分に言い聞かせ、カレを見送った
それが今から3日前
もう付き合って5年
合う仕事が見つからない、と始めた事業も軌道に乗り始め、従業員ばかり見てないで女磨きしないとな
なんて、らしくないことを思った
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作者名：ぽよりん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/hp/
作成日時：2023年12月15日 0時
