第三話 ページ5
[俺らの日常]
ジューゴ「なぁー、俺たちって囚人なんだよ
な?」
ある日、それぞれが独房のなかで思い思いに過ごしている時、そんな質問を投げかけた。
ウノ「まぁな
一応そういうことになってるみたい
日常モノだし
普通こういう場合脱獄ストーリーってい
うのが基本だよな」
ロック「なんだぁ?
ジューゴおめぇ脱獄すんのか?」
ニコ「え!? ジューゴくん脱獄するの?」
刑務所の独房のなかでする世間話が脱獄についてとはこれ如何に
ジューゴ「いや正直
ここのメシは美味いし 風呂も広い
し 空調効いてるし案外快適なんだ
わ
外より楽しい」
ウノ「まぁ、3食飯付きで健康的な時間生活だ
し至って普通に過ごしてるしな」
ロック「自由時間も長いし球技大会もあるし
な」
ニコ「漫画も雑誌も読み放題だもんね」
ジューゴ「確かに俺は脱獄のプロだけど思って
みれば俺家ねーんだよ」
ウノ「あー、そりゃ脱獄しても意味ねーわ」
ロック「どうせ俺たちゃシャバに出ても職に
は付けねぇしな」
ニコ「僕お金の稼ぎ方とかわかんないよぉ」
そんな話をしている中見回りに来たハジメとAがその様子を眺めていた。
一「(ん? あいつらまた何か企んでんの
か?)」
『(一体何の話をしているのでしょうか?
気になりますね)』
ジューゴ「じゃあ、もうココを俺ん家にするっ
ていう考えはどうだ?
ローンなしでマイホーム」
ウノ「えー? じゃあ俺って居候ってこと?ル
ームシェア?」
ロック「兄弟か何かでいいんじゃね?」
ニコ「ねぇねぇ、僕は?」
ロック「お前はペットだな」
一「(こいつら平和だな……)」
『(平和ですね
いつもこれなら疲れずに済むんですがね)』
今日も平和な南波刑務所第13舎13房である。
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作者名:黒月 | 作成日時:2018年8月28日 23時