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「ん?」
宇野「もう!聞いてた?人のはなしー!」
ムッとした顔をして睨む宇野にごめん!と手を合わせると
宇野「ふーりっ!ここ、どうだったっけ?」
鏡ごしにこちらを見て、分からない部分の前の振り付けを俺に何度もしてみせた。
「ああ、こう!こうやって、こう!」
宇野「ああっ!そうだ、そうだった!ありがと。」
パッとこちらを振り返った瞬間、高そうなネックレスがキラリと光るのが見えた。明らかに数日前までは無かったのに、この数日は毎日それを付けていた。
邪魔になるからと、リハや振りの練習の時などはアクセサリーを一切付けない彼女が毎日付けている理由なんて聞かなくてもわかる。
「彼氏出来た?」
宇野「はっ!?何言ってんの?いないよ、いるわけないでしょ?」
明らかに動揺する姿をみてそれは確信へと変わった。
「別に隠すことでもないだろー笑」
それを近くで聞いていたメンバーの日高が
日高「ほんっと、西島はデリカシーがないなぁ。」
とため息混じりに笑った。
メンバーと出会って今まで、色々あったけど今でもこうしてこの世界でやっていけているのは紛れもなく彼らのおかげだ。
今や誰よりも長く時間を共にして、お互いがお互いを特別だと認識している。
宇野「ニッシーももう少しプライベート充実させた方がいいんじゃない?」
「余計なおーせーわ。」
日高「宇野さん?あんた彼氏居るの認めたようなもんだよ?今の発言笑」
宇野「はぁ?認めてないし!何言っちゃってんの?バカじゃない?」
日高「はいはい笑」
メンバー同士で恋愛の話をする事はまず無いけど、雰囲気でなんとなくみんなの恋愛模様は分かるものだ。
俺は相変わらず、まともな恋愛はせずにいい加減な付き合いをするに留まっていた。
日高「西島ー、帰り一緒に飯行かね?」
「おー、イイねー!」
この頃は日高と一緒に過ごすことが多かった。日高は頭がよく洞察力に優れていた。
だからいつもさり気無くメンバー同士の歪みも、いち早く察知しては嫌味なくフォローに回って仲を取り持つ役目を担っていた。
日高「何食いたい?肉?寿司?中華?」
「んー、肉!」
日高「オッケ。焼肉いこ、あのいつもの!」
もしかしたら俺の心の奥底にある深い闇にも日高は勘付いているのかも知れないなぁとふと思った。
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nikiki(プロフ) - あっ、見えない原因が多分分かりました笑 ありがとうございます (2020年4月26日 15時) (レス) id: f8ae1d9c82 (このIDを非表示/違反報告)
Ika2424(プロフ) - nikikiさん» コメントのお返事遅くなり申し訳ありません泣 3なのですがフラグが立ってしまいまして18歳未満は観覧出来なくなってしまいました…折角読んで頂いているのに申し訳ない次第です!18歳以上で御座いましたらそのままご覧頂けるかと思います(o^^o) (2020年4月26日 2時) (レス) id: 97f9b005f0 (このIDを非表示/違反報告)
nikiki(プロフ) - 失礼ですが、どこで3を読めるですか?続きすごく気になります!ありがとうございます。 (2020年4月25日 5時) (レス) id: f8ae1d9c82 (このIDを非表示/違反報告)
nikiki(プロフ) - 初めまして、ストーリー見つけてハマっちゃって一気1と2も読みました。2人の恋、大人になって生活環境変わっても変わらずで居るのに、互いに届けてなくてこっちまで胸ギュッて悲しくなりました。素敵なストーリーありがとうございます。 (2020年4月25日 5時) (レス) id: f8ae1d9c82 (このIDを非表示/違反報告)
Ika2424(プロフ) - てんさん» こんなノロノロ更新に飽きずに見て下さってありがとうございます!何だか手違いで書いたものが消えたりとトラブってました汗)恋って楽しいけど苦しいですよね。2人がどんな選択をするのかたのしみにしていて下さい(^人^) (2019年7月1日 0時) (レス) id: 832d371e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ika2424 | 作成日時:2019年4月7日 8時