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遼を想いながら瞬間瞬間に西島くんがよぎる。
美幸「ねぇAの好きだった人って、もしかして西島?今更だけど…」
ミルクティーを飲みながら何食わぬ顔でサラリと聞く美幸にどきりとした。
「…うん、そう。」
夢を追って居なくなってしまった人というフレーズで大概気がついてもいい所なのだが…。
美幸はそこを当時から追求することもなく、知った上で黙ってたとばかり思っていたら…
美幸「えーっ!びっくり!!そうだったのね!2年間、知らずに過ごしてた笑」
今日気が付いたらしい…。つくづく彼女の天然っぷりには驚かされる。
「彼、夢叶えたんだね。凄いなー。」
綺麗なグリーンのグラス越しに、入り口から誰かが入ってくるのが見えた。
悠太「遅れたー、ごめんっ!」
悠太は私達のテーブルに駆け寄り、私のグラスを持ち上げるとぐびっとそれを飲んだ。
「ちょっとー!私のメロンソーダ飲まないでよっ!」
悠太「いいだろ?少しくらい!慌てて来たんだよ。ああーあちぃー。」
すると後ろからもうひとつ手が伸びて来てまた私のグラスは宙に浮いて誰かによって飲み干された。
「西島…くん!」
ぷはぁーっと一息ついて空のグラスを私の前に置くと「久しぶり!」と笑顔で隣に座った。
「ひ、久しぶり…。」
余りの驚きで固まったまま口だけ動かした。
美幸「久しぶりー!西島!デビューしたんだってね、おめでとう!」
2年間西島くんと同じクラスだった美幸は親しそうに西島くんの肩をポンポンと叩いた。
「ありがとうー。松川は相変わらずほんわかしてるなぁ。」
苗字で呼ばれる美幸は新鮮で、こういう時に同級生なんだなぁと側から見て呑気に思っていた。
西島「Aちゃんは凄く垢抜けたねぇ。」
頬杖をついてじっと見つめられて、顔が赤くなるのがわかった。
悠太「何赤くなってんだよA笑笑」
流石に悠太には私の好きな人はバレていたようで、反応を楽しむようにこっちを見てはニヤニヤしていた。
「悠太!うるさいよ。あんた私のメロンソーダ返してよね!」
悠太をジロッと睨むとヘラヘラと笑って
悠太「飲み干したのは西島だろ?西島に奢ってもらえよ笑」
更に追い討ちをかけられた。
美幸「でもどうして西島来たの?」
一番の疑問を美幸が彼に問い尋ねた。
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Ika2424(プロフ) - てんさん» コメントありがとうございます!2の方ですよね?まだ一話もかけていない状態でして(TT)一話書き終わり次第すぐに全体公開致しますので今しばらくお待ちください(>_<) (2019年4月7日 15時) (レス) id: 832d371e00 (このIDを非表示/違反報告)
てん - いつも楽しみにしています。恋愛写真のパスワードってどうすればいんですか? (2019年4月7日 13時) (レス) id: 3758975c70 (このIDを非表示/違反報告)
Ika2424(プロフ) - ふみさん» 心をチクチク刺激する展開ですが、ワクワクしてもらえたらこれ幸いです笑 恋って…難しいですねぇ〜。 (2019年3月23日 23時) (レス) id: 832d371e00 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 心が痛くなるねぇ……この展開。少なからず恋心があったんだろうに…… (2019年3月23日 21時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
Ika2424(プロフ) - 楽しみコメント嬉しい限りですーっ(o^^o)コツコツ進めますっ☆ (2019年3月23日 18時) (レス) id: 832d371e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ika2424 | 作成日時:2019年3月3日 0時