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西島side
打ち合わせが終わると田中さんは逃げるように荷物をまとめて、今にも飛び出していきそうだった。
チラッと窓の外を見ると
「ラッキー♪」
あいにくの雨模様。チャンスとばかりに彼女を引き止めた。
どうしても2人きりで話がしてみたくて、半ば強引に2人になれる口実を探っていたのだ。
乗せてくよと試しに軽くジャブを打ってみた。
案の定、目が軽く宙を泳いだのを見過ごさない。
「外、あーめーだーかーら!断らないでね笑」
念押しの右ストレート!
諦めたように
美月「分かりました。じゃあお言葉に甘えさせて頂きます。」
そう言って、さっきまではあんなに慌てていたのに
ゆっくりと身支度の続きをし始めた彼女。
俺の勝ち。とばかりに腕を組みながらそんな様子を後ろから眺めていた。
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「車、地下だから。」
彼女の数歩前を歩き、振り返りながら早足で歩く。
「あ、ごめん!歩くの早いよね俺。」
少しだけ開いてしまった二人の距離に気付いてそう言うと
美月「合わせられますからどうぞ西島さんのペースで。」
と軽く笑う。
西島「そーゆーとこが男をダメにするんだよ!」
そう忠告すると
美月「西島さんも、そうゆうとこ女性をダメにしますよ?」
と反論。
「構わないよ、女の子はダメなくらいがちょうどいいよ笑」
そう言って前を向き直して歩くスピードを落とした。
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地下駐車場につくと真っ直ぐに後部座席に回ろうとする彼女を制止した。
ついでにカバンを後部座席のど真ん中に投げつけてやった。
この子はこうでもしないと言う事を聞いてはくれまい。
静かに隣に収まった彼女。
この車の助手席に女の子を乗せたのは初めてだった。
というより、自分で運転する車も、誰かが助手席に乗っているこの状況も凄く久しぶりで
ちょっとワクワクした。
車を出す前に、
「美月ちゃんの事をもっと知りたい。」
素直に話してみると
まるでどうでも良い事のように
美月「そんな、わたし中身がある人間じゃないですよ。」
と、感情が1ミリも入らない声のトーンで返されて
怒りみたいな感情を覚えて
「それは俺が決めるよ。」
と強く言い聞かせるように言葉をぶつけた。
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Ika2424(プロフ) - あきさん» コメントとても嬉しいです!そして最後まで読んで頂けたなんて、更に嬉しいです!!ありがとうございます(*^o^*)また新しい作品を書く励みになりました!感謝です! (2019年3月3日 22時) (レス) id: 832d371e00 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 今日あれから全部読ませていただきました。ああこの名前じゃなかったらダメだと思いました。言葉の表現が好きでした。 (2019年3月3日 22時) (レス) id: 14702f8eae (このIDを非表示/違反報告)
Ika2424(プロフ) - あきさん» コメントありがとうございます☆お名前変換ですが、こちらの話と登場人物の名前を少しリンクさせて作ってありますのでこのままご覧頂けたらと思います!次作は変換出来るものをと思っております!ご希望に添えず申し訳ありません!! (2019年3月3日 19時) (レス) id: 832d371e00 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 名前変えれるようにしてください (2019年3月3日 16時) (レス) id: 14702f8eae (このIDを非表示/違反報告)
Ika2424(プロフ) - ゆりかさん» ありがとうございます!私の妄想にお付き合い頂き感謝で一杯です!完結まで頑張りますね(o^^o) (2018年11月30日 0時) (レス) id: 7d78c78304 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ika2424 | 作成日時:2018年11月10日 1時