3年越しのあいらぶゆー【枢木睦月】 ページ21
前作の「押しかけダーリン」の続き。
今日は高校の卒業式。桜は咲いてないけども、志望校に合格し卒業を迎えた私の気分は晴れやかだ。
友達と写真を撮って、恩師とも呼べる先生に頭を下げ。色々なことをしたあとでさあ帰るかと門の前まで歩く。もうここに制服を着て来るのも今日で最後か、と感慨深くなる。そうしていると、どこからかこんな声が。
「ねえ、あそこにいるのってTwinkle Bellの睦月くんじゃない！？」
……は、まって？今なんて？思わず口から出そうになった言葉を飲み込み、門の外に視線を遣るとそこにはニコニコとした顔で手を振る睦月くんが。……営業スマイルかな？
そんな顔を見ていると、バッチリ目が合う。するとどうだろう。今までの笑顔とは違う、まさに満開の笑顔とでも言わんばかりの顔で睦月くんは私に飛びついてくる。
「A〜っ！卒業おめでとう！」
「あ、ありがとう睦月くん……ちょっと周りの視線が痛いから離れようか……」
あ、そっか。A見ちゃったら我慢できなくてうっかり〜といつもののんびりした語調で言う睦月くん。一応祝う気でいるのか、ピシッとしたスーツを着こなしている。正直ものすごく似合う。
周りはややざわめいているが、睦月くんはお構い無しに私の手を引いて帰路に着く。
「そういえばAって進学だったよね？どこ行くの？」
「ん、えっとね、都内の……」
「え、そこって超名門じゃん。Aが遠い私立行くって言ったのもそのせい？」
「そうそう。」
そう。自慢じゃないが私の進学先は都内……いや、国内でも有数の名門国立大学だ。このためだけに遠い私学の高校に通ったのだ。通ったかいはあった。
「むぅ、進学ってことはさぁ……俺やっぱりしばらくAと結婚できないじゃん！」
「……え、まって？前に言ったせめて卒業してからっていうの本気にしたの！？」
「するでしょ！3年も想いを温めてたんだから！」
そこまで来るともはや拗らせてたの間違いでは無いのか？と思うくらいぷんぷんと怒る睦月くん。可愛いには可愛いのだが、彼の頭の中では結婚で進んでたのがびっくりだ。私たち付き合ってすらいないのに。
「それにさぁ、学校でいい人見つけられたりとかしたらやだもん！」
「それは無いよ。睦月くんいるし。」
私がポロッと放った言葉に睦月くんは驚いたように目を見開いた。
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時雨(プロフ) - 返信が遅れてしまいすみません…！自己満足の塊を褒めていただけて嬉しいです！また、リクエストありがとうございます！朔空くんですね！必ず書きますのでお待ちください！ (2020年12月2日 0時) (
レス) id: d684e24860 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - お話読ませていただきました！とても素敵な内容ですね！よろしければリクエストで 麗 朔空くんのお話を書いていただけないでしょうか…？ご検討の方よろしくお願いいたします！ (2020年11月23日 0時) (レス) id: 3121e4924c (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - あんこ玉さん» 見て下さりありがとうございます！アイチュウの短編集少ないので書いちゃいました……！推しばっかり書いてますがリクエストも受け付けているので何かあれば気軽に言ってくださいね！ (2020年9月13日 21時) (レス) id: d684e24860 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ玉(プロフ) - わぁ、！！アイチュウの短編集だ！とっても面白いです！！更新頑張ってください！！ (2020年8月20日 3時) (レス) id: d746c6a26c (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - あいす(あづき)さん» こちらこそとんでもない自己満作品を好きと言っていただけて嬉しいです！更新頑張ります！ (2020年7月26日 19時) (レス) id: d684e24860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 | 作成日時：2020年7月22日 0時
