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素直になれないオレのほんと【枢木皐月】 ページ12

枢木皐月くんがひたすら可愛くなったお話です。

「澪くんの黒魔術に皐月くんがかかった!?」

いやまあ驚くほどでもないか。いつか皐月くんならやらかすと思ってたし。
蛮くんからの連絡でそれがわかって、私は学校からエトワールヴィオスクールに急行した。

指定された教室に行くと、睦月くんと皐月くんがいた。
皐月くんはいつもと違って顔が赤くてぽーっとしていた。睦月くんが私の方に駆け寄ってきて、事の顛末を説明してくれた。

「A、来てくれてありがとう。……あのね、蛮から言われてると思うけど、皐月が澪くんの黒魔術にかかっちゃったみたいで……」
「……それってどんな魔術?」
「えっとね……聞いた限りでは、1番大切な人に対してすごく素直になる魔術?って言ってたっけ。それで、俺が連れてこられたんだけど……確かに俺にも甘えっぱなしだったけどいつも通りだったからAを連れてきたの。」

なるほど。つまりそれは遠回しに皐月くんに一番大事にされてるのが私ってことになるね。それはちょっと意外かも。

「そうなんだ。で、なんか皐月くんいつもと様子違うっぽいけどあれはいつから?」
「さっき。Aが窓から見えた時に話してることが止まっちゃってめっきり大人しくなっちゃった。」

いつもの皐月くんはイタズラ小悪魔って感じだけど、今の皐月くんは小動物みたいだ。

「ってことだから、行ってあげて?澪くんが今必死で戻す方法見つけてくれてるみたいだし。見つかったら俺が教えに来るね。」

と言い残して睦月くんはその場を立ち去った。

私が皐月くんに歩み寄ると、皐月くんはうるうるした目で私を見てくる。

「A……」
「皐月くん、どうしたの?」

皐月くんは私の名前を呼ぶと、座ったまま両腕を精一杯こちらに伸ばす。……既視感。これは……睦月くんがよくやるやつだ。
私はさらに皐月くんに近寄り、同じように両腕を広げた。すると、皐月くんは私を思いっきり抱きしめた。

「珍しいね、皐月くん。」
「……いつも、素直になれなくって。それで、Aに甘えられなくって……睦月はAに甘えられてるのにオレは出来なくって……」
「甘えてくれていいのに。」
「いつものオレは、甘えんのがかっこ悪いって思って甘えられてないの。」

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時雨(プロフ) - 返信が遅れてしまいすみません…!自己満足の塊を褒めていただけて嬉しいです!また、リクエストありがとうございます!朔空くんですね!必ず書きますのでお待ちください! (2020年12月2日 0時) (レス) id: d684e24860 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - お話読ませていただきました!とても素敵な内容ですね!よろしければリクエストで 麗 朔空くんのお話を書いていただけないでしょうか…?ご検討の方よろしくお願いいたします! (2020年11月23日 0時) (レス) id: 3121e4924c (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - あんこ玉さん» 見て下さりありがとうございます!アイチュウの短編集少ないので書いちゃいました……!推しばっかり書いてますがリクエストも受け付けているので何かあれば気軽に言ってくださいね! (2020年9月13日 21時) (レス) id: d684e24860 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ玉(プロフ) - わぁ、!!アイチュウの短編集だ!とっても面白いです!!更新頑張ってください!! (2020年8月20日 3時) (レス) id: d746c6a26c (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - あいす(あづき)さん» こちらこそとんでもない自己満作品を好きと言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります! (2020年7月26日 19時) (レス) id: d684e24860 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨 | 作成日時:2020年7月22日 0時

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