職員、大海原へ投げ出される (ページ3)

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あまりに自然に体が海に吸い込まれそうになるので長年培った瞬発力を活かして板に戻る

『っ……なんだこりゃ……』

私はここに放り出される前は路地裏ぐらし、確かに泳いだこともなかったがまさか海に触れただけで力が抜けるとはこれは酷い

このままだと漂流した上にこの世からいなくなる可能性がデカすぎるのだが

死の危険を感じると共に目の前に1隻の船

｢ありゃ？こんな所に漂流してる娘っ子がいるぜ｣

見上げてみればかなりカラフルな船のカラフルな髪色をした人物が私を見下ろしている

｢んー？なんだか分かんねぇけど引き上げるか！｣

『えっ』

こちらに伸びて来た何かが私の肩をがっしり掴み一気に空へと打ち上げる

『わぁぁぁあぁぁあ！！』

生きてる内に命綱無しで空に打ち上げられるなんて想像もしなかった

｢馬鹿っ!!!考えもなしに打ち上げんなルフィ！｣

地面に直接叩きつけられると思うと、途中で衝撃が無くなる

｢お！ゾロナイス！！｣

｢てんめぇ……俺がキャッチしてなかったらどうしたつもりだ全く……｣

いがみ合う男性の腕の中から降りるも、腰が抜けて満足に立てずに地面に座り込む

｢それよりこの子を診てもいいか？酷くやつれてる｣

｢おう、しっかり見てやってくれ！｣

奥から出てきたトナカイ……？に見える小動物に手を引かれて健康診断を受ける

｢うーん……ちょっと重めの栄養失調だな……ここに来る前はどうしてたんだ？｣

『それが全然……』

どうやら私は結構長い間漂流していた様だった