職員、大海原へ投げ出される (ページ12)

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『あれは……魚？』

海獣群れの中から出てきたのは魚の様な……人間で良いのだろうか。都市にいた頃はよく義体や人体の改造なんかはよく見たのだがこのような類は初めて見た

どうやら新魚人海賊団の傘下に下るか否かを聞いているようだが、当然ルフィさんはそれに応じる様子はない。それどころか

「お前の手下になんかなるもんか〜」

……と、挑発さえしている。
普通にピンチなのでは、ここは深海1万m。私やルフィさんはもちろんの事、皆も水圧のせいで戦えないだろう。

『やれるだけのことはやりましょう』

一応ダメ元で武器を構えた。が

「風来バースト！」

踏ん張ったはずの足は縺れ、シャボンの空気がどんどん抜ける。仰向けのまま圧迫感に襲われる。

「魚人島に突っ込むまで耐えるのよ！！」

その圧迫感は外のシャボンに突っ込むと共に無くなり、必死で立ち上がると次は2層目の海で満たされたシャボンがすぐそこに迫ってくるのが見える。

「シャボンは1層目で持ってかれた！」

あっという間に物凄い渦潮に飲まれる。全身の力が抜けて意識が遠のく中、確かに何かを実感した。
"勇気"と"正義"の力が漲るのを