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入学式の日から、数カ月が経った。
俺は意を決してAちゃんに思いを伝えることにした。
Aちゃんはクラスであまり喋らない。たまに友達とお昼食べてその時に喋っていたり、俺に話しかけられて喋るぐらい。
彼女は自分でも言っていた。
人となんて接したらいいか分からない。
中学時代何ヶ月か入院や、転校を繰り返すうちに人と関わることが減ったらしい。
これは俺にだけ教えてくれたAちゃんの過去
最初教えてもらった時、とても切なくなった。俺とは真逆の人なんだと思った
そして、入学式の日一目惚れしてからこの子を守りたい。もっと笑ってもらいたい。俺と関わっているうちにもっと人と接する事に対して慣れてほしい。
色々な感情が募った。
そして、今日俺は思いを告げる。
部活前に、人が少なくて静かな図書室に彼女を呼んだ
彼女は何だろうと困り顔をしてやってきた
「急に呼んでごめんね」
「別に大丈夫。それで石川くんどうしたの」
思いを告げるって決めたのに、言葉って出てこないもんなんだな
喉に何か詰まった様な変な感じがした
俺は自分の頬をパンと叩いて柵を叩き消した
「あのさ、急にこんな事言ったら驚くかもしれないけど…俺Aちゃんの事が好きだ」
顔を見ると、真っ赤に頬を染めだけどとてもよかっ困った顔をしていた。
「私、こんな事初めてだから分からない。石川くんは他の人と違う存在だけど、私みたいな恋愛ベタで人と接するのもままならない奴が石川くんと付き合っても…」
ある程度予想していた答えだった。でもこの答えを言うのに彼女はとても考えただろう。人を傷つけず、きちんと自分の意見も述べて。
だから俺も君に安心してもらえるような答えを言うよ。
「大丈夫。俺が君をたくさん笑わせる。俺がAちゃんの人と話す練習相手になってあげる。俺も人と付き合うの初めてだし、お互い初めて同士頑張ってみない?ちゃんと支えるからさ。」
その答えを行った瞬間、彼女の目から大粒の涙がポタリポタリと落ちてきた
「ありがとう。よろしくお願いします。」
泣き始めた彼女を抱きしめ、泣き止むまで頭を撫でた。
不器用な彼女と付き合い始めた一番最初の日。
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さや - 暁月さん» こんにちは! カッコイイ杉谷さんのお話をありがとうございました(^^) (2020年3月12日 15時) (レス) id: e1494134c3 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - さやさん» お返事遅くなり申し訳ございません。かしこまりました早めにリクエストのお話書かせて頂きます! (2018年12月11日 13時) (レス) id: 804f694371 (このIDを非表示/違反報告)
さや - 初めまして。楽しく読ませて貰っています。日ハムでは、杉谷拳士さんが好きです。三枚目な彼もいいですが、二枚目な感じでお願いしますm(__)m (2018年11月11日 20時) (レス) id: e1494134c3 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - s.さん» リクエストありがとうございます続き書かせて頂きました◎ (2018年10月29日 2時) (レス) id: 804f694371 (このIDを非表示/違反報告)
s. - 西川さんのお話の続きみたいです〜。最後はまた結ばれてほしいです(;_;) (2018年10月23日 22時) (レス) id: 8d281cf788 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁月 | 作成日時:2016年11月15日 15時