サイコツインズ

サイコツインズ、決意 ページ2

ストリートアクトとやらが終わり、チラシが配られた。

｢満開カンパニー？｣

｢そう！うちの劇団なんだけど、君達お芝居に興味ある？今日ずっと観ててくれてたよね？｣

私が読み上げると、あの女の人が来た。気づいててくれたんだ。嬉しい。終わった後に、こうやって声かけてくれたのも嬉しい。

｢｢好き……｣｣

｢ほんと！よかったら｣

｢｢アンタが｣｣

｢へっ？｣

驚いた顔も可愛い。

｢俺がここに入ったら、アンタは嬉しい？｣

｢えっあ、うん。今人がいなくて……試してみるだけでもいいからどうかな｣

｢分かった、やる｣

真澄の決断力は凄い。目的まで真っ直ぐに進む。もちろん、私だって同じ気持ちだ。

｢私もや……っ！？｣

やる、そう言おうとした時、チラシの一文が目に入った。


“男性役者募集”


｢女の私は…アンタにとって必要ない……？｣

｢え？｣

｢そっか、分かった。付けてから出直す。真澄、私の性別が変わっても仲良くしてね｣

｢あぁ｣

｢あの……｣

｢待ってて、私もアンタの役に立つから｣

タイに行こうか、アメリカに行こうか。やっぱり日本の方が安全な治療が出来るのか。そんなことを考えた。

うん、まずは行動あるのみ。走り出そうとした瞬間、彼女に止められた。

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