嫌いじゃなくて、好き。【名前変換オリジナル】 (ページ19)

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「もう一回だけでいい。俺、Aちゃんとやり直したいんだ」

「…！？」

「…って、ダメだよな。既にフラれてるのに」

返事をしようと思ったら、宇野くんは自分の発言を否定した。

「Aちゃんさ、俺と翼に隠してることない？」

と思えば、彼は全てを見透かしたかのような目を切なげに細めて、こう聞いてきた。

言葉の大意は、理解できた。

一応頷いておくと、宇野くんは「ああ、やっぱり」とでも言いたそうな顔になる。

「やっぱり、アイツの気持ち知ってるんだ。でも、それなら…気持ち隠す必要なんてなくね？」

「私だって言いたいけど…こればかりはダメなの」

翼と変な距離を作りたくない。

告白して離れるくらいなら、このままでいたいのだ。

何より、アイツの気持ちを利用するなんて、卑怯すぎる。

だから、臆病だけど、それしかないと思う。

宇野くんはふぅとため息をついた。

「アイツはモテるから、すぐ他の子に乗り換えるかもよ？」

彼は意味深にそう言って、私の後方を指さした。

割と近いところに、女の子と話す翼が見えた。