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「うわ、頭痛え」

昨日はセーフハウスに行った帰りに、FBIと警察庁に報告を入れて工藤邸へ行ったはず。

そこで晩酌を始めた記憶はある。

「…途中から記憶無い」

やってしまった。
秀一としっかり飲むの久しぶりすぎて羽目外しすぎたな。

二日酔い特有の頭の痛みと怠さが身体を襲う。

「仕事行かなきゃ」

這ってでも着替えなきゃ。会議あるし。
あーでも家帰るの面倒くさい。

横にはまだ眠っている秀一がいる。
ベッドにいるということは運んでくれたんだな。悪いことをした。

起こすのはダメだと思って、感謝を示そうと少し頭を撫でたが、秀一の目がうっすらと開いてしまった。

なんで起きた?クマ取れない原因これじゃん。


「しゅういち」
「ん...?起きたのか」
「スーツ貸して。クリーニングして返すから。あと味噌汁作るけど」
「構わない」
「そう。お前はもうちょっと寝とけよ」


ベッドから出てシャワーを借りてから秀一のスーツに腕を通したが。


でかい。まことに肩幅がでかい。
ジャケットに肩パッドでも入れたんかってほどに不自然だ。

身長が伸びることを想定して買った中学生みたい。

足の長さは丁度いいのがせめてもの救いだ。


「やっぱ家帰ろかな」
「ふっ。なんだそれは」
「うわっ」


壁にもたれかかってクツクツと笑っている秀一。
俺寝とけって言ったよね?


「ほら、ジャケットもだけどシャツも丈が余って手が隠れる」

「可愛らしいじゃないか」

「いや可愛さ求めてないし」

「ちゃんと食っているのか?昨日ベッドに運んだ時軽くて驚いたぞ」

「男に軽いって言う時点でお前の筋肉どうかしてる」


仕方がない。シャツとネクタイだけ。少し肌寒いが、昨日着てたカーディガンを羽織っとけばなんとかなるかもしれない。
風邪を引いたら秀一のせいにしてやろう。


「会議以外はカーディガン着るからいいや。ほぼデスクワークだから誰にも文句言われない」

「寒いぞ。俺のアウターでも羽織っておけ」

「肩幅レスなのでお願いします…」

「ははは。承知した」


こうしてほぼ秀一のものを借りて完成した出勤コーデで登庁したのである。

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作者名:セメント紅井 | 作成日時:2023年6月3日 17時

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