【第五人格】【IdentityV】恋する乙女と秘密の荘園【短編集】

↓(弁護士) ページ6

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｢はぁ？何言ってんだクソガキ｣


第一声が、まずそれだった。
…まあ予想はしてたけど……


｢俺はケツの青いガキには興味ねぇんだよ｣

そう言うと、また黙々と自分の日記を書き始める…この人、荘園のメンバーの中でも私に特に冷たい。それでも私はフレディさんが好きだから、めげないぞ！！と、さらに距離を詰める。


｢私、一目見た時からフレディさんは運命の人だって確信してたんです！！｣

｢そうか人違いだ。他を当たってくれ｣

｢もーっ！運命に人違いも何もありません！！｣

……ガン無視。

こうなったら意地でも相手にしてもらおうと、隣に座ったり前に座ったり、寝っ転がったり跳ねたり…
妨害の数を尽くす。

ここまで来ると、さすがのフレディさんも無視しきれないようで。


｢…チッ｣

ぐいっと服の襟を引っ張られて、引き寄せられる。
フレディさんの顔が目の前にあって、顔がみるみる赤くなっていくのが自分でも分かった。うそ、ほんとにキスしてくれるの…！？


｢……っ｣

｢…………｣

｢………？｣


何もされないので恐る恐る目を開けると、ベシッとデコピンされる。


｢あいたっ｣

｢こんなんでビビってるようなクソガキには、キスなんて早えんだよ｣


…！！してやられた…っ！
わなわなと震える私を見ると、得意げに笑って｢さっさと寝ろ｣と去っていく。

…次こそ、絶対キスさせてやる…！


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