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視界が奪われたぶん他の感覚が敏感になるとは聞いていたけど、想像以上に私の意識はビクターくんに集中していて。

す、と彼の手が軽く私の頬に触れて、思わずビクッと体が跳ねる。
その反応を見てか、すぐ引っ込めようとした彼の手を掴んで「大丈夫だから、続けて」と言うと、ビクターくんは慣れない手つきで再び頬に手を添えた。

そしてそのままちゅっと逆の頬に柔らかい感触が落ちる。

ビクターくんがほっぺにキスをしてくれたというのがすぐに分かって、本当は今すぐ目隠しを外して「嬉しい!」と飛び上がりたい気持ちをぐっと堪える。

私が何も言わないので、彼はそのままキスを続行する。ほっぺだけじゃなく、首筋や手の甲、色んな場所にビクターくんのキスの雨が降ってきて、視界が真っ暗で次はどこを触れられるのかわからない分、怖いけど気持ちがいい。

でも、一向に唇に触れてくれない彼がもどかしくて、私は手探りでビクターくんの方に手を伸ばす。
私の手は彼の両頬に添えられて、多分私の方を見てる彼に向かって「口にも、してほしい。」と呟く。

小さく「…うん。」と答えた彼との距離が縮まったのを感じて、彼の柔らかい髪の毛に、思っていたより男の子らしい手に、心臓が痛いくらいくらいドキドキと騒ぐ。

呼吸も、心臓の鼓動も感じるくらい接近して、ビクターくんがすっと私の髪を撫でる。


とその瞬間、急に視界が明るくなって、目の前にはビクターくんの顔。



「「…〜〜〜!?!?」」


お互い声にならない声を上げて、すぐさま距離をとる。

私の付け方が甘かったのか、目隠しがするっと下に落ちてしまったらしい。


「ご、ごめん」と謝って、熱い頬を手のひらで冷やす。
とはいってもあんまり意味はなくて、さっきからビクターくんの、頬を赤くして少し蕩けた目をした、…男の子の顔が、頭から離れない。

…あんな表情もするんだ…とちらりと彼の方を見れば、顔を手で覆った彼が「…見ないで…」と小さく呟いた。


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設定タグ:第五人格 , IdentityV , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
関連タグ:WEST. , 特撮 , SEVENTEEN , strm , snowman , CR
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ルナ - 大丈夫ですよ!楽しみに待ってます(´∀`) (2019年2月12日 7時) (レス) id: e1e7054308 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - ルナさん» リクエストありがとうございます…!!亀更新なので遅くなってしまうかもしれませんが、ぜひ書かせてください!(*´∀`) (2019年2月11日 23時) (レス) id: 5843cfdf5e (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - リクエストで「いきなり後ろから抱きついて見た」書いてください() (2019年2月8日 6時) (レス) id: e1e7054308 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - ヘルドクター鈴華@wrwrdさん» わああ!リクエストありがとうございます!!とっても嬉しいです…!(*´∀`)楽しく書かせていただきます! (2019年1月27日 4時) (レス) id: 5843cfdf5e (このIDを非表示/違反報告)
ヘルドクター鈴華@wrwrd(プロフ) - ジョゼフさんで甘めのシチュエーション、リクエストしてもいいですか…? (2019年1月27日 1時) (レス) id: e3633e411b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななな | 作成日時:2019年1月20日 19時

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