Ich liebe dich 【王室教師ハイネリヒト】 (ページ4)

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☆2話☆ 気になるお年頃ページ4

「…王子！…リヒト王子！」

「はっ…！」

呼び起こすようなセンセーの声が聞こえ、はっと我に返る。

俺が、慌てて顔をあげると、センセーの少しむっとした顔が見える。

いけない、授業中だった。

「ボーッとしてらしゃいましたよ？」

むぷーっとわかりやすく不機嫌を表しながら言うセンセー。

「…いや…ちょっと…」

「考えごとですか？」

「まあ、そんなとこ…ごめんね、センセー、授業中なのに」

「私の授業、そっちのけで、何考えていたんですか？」

センセーはわかりやすくむぅーとした顔をしつつ言った。

「んー？…あんなことや、こんなこと…」

そう、いつものようにおどけた表情で、ごまかしてみる。

そう言うと、センセーは、いつものように、パンっと教科書で俺の頭を叩く。

「あてっ！」

「教育的指導です。聞いた私が、馬鹿でした。若きわいせつ物…」

「ひどい言い草だなあ…」

なんて笑ってみる。

なぜか、その少女のことは言いたくなかった…。

俺の心の中だけにとどめておきたかった。

「今日は、午後からカフェのお仕事なんですから、集中してください」

センセーは、はあ…とため息をつきつつ言う。

カフェの仕事、今日も楽しみだなあ…。

「はーい！」

そういえば、と思い出す。
カフェといえば、今日から…

「あ、カフェといえば、今日、新しい子が入ってくるんだ！可愛い子かな！！」

オーナーから、オーナーの知り合いで、今日から新しく働くことになる、女性がいると聞いた。

「だから、集中してください」

「…は～い…」

センセー、ほんと厳しいよねー。
少しくらい考え事したっていーじゃん！

これから一緒に働く女の子の情報、気になるの、普通だよね？