Ich liebe dich 【王室教師ハイネリヒト】 (ページ7)

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★5話★ 道中ページ7

空がぬけるように青い。
晴天とはこのことだろうと思う。

カフェへ行くために玄関から外へ出ると弟が扉の前まで送ってくれる。

「じゃあ、お姉ちゃん、行ってくるからね」

「うん！片付け、しとくよ」

ジャックが笑顔で頷く。

実は、まだこのグランツライヒ王国には引っ越して来たばかりなのだ。

故に、まだ荷物が片付いておらず、ダンボールも沢山積まれたままなのだ。

先程のジャムのいちごはお隣さんに引っ越しの挨拶をした時に頂いたのだ。

ちなみに、引っ越してきたこの家は、フェリクスさんの紹介だ。そんなに広くも豪華でもないが、気に入っている。

そして、家賃は払わなくていいと言われたが、流石にそれは申し訳ないので、アルバイト代から引いてもらうことになっている。

「ありがとう」

「お姉ちゃん、頑張って！じゃあね！」

手をぶんぶんと大きく振るジャックに見送られながら私は、自らの職場となるカフェ、ミッターマイヤーへと向かった。

カフェ・ミッターマイヤーは郊外にあるカフェで、コーヒーもお菓子も美味しくてそこそこ人気があるらしい。

まあ、フェリクスさんの人柄からして人気が出そうだが。

店員さんもイケメンな名物店員がいるらしい、とは聞いた。

噂なので、信ぴょう性があるかと言われれば微妙だが。

そんなことを考えていると、ミッターマイヤーが見えてきた。

「よし、頑張るぞ！」

頬を叩いて、気合いを入れると、おしゃれな感じの扉を開けて中へと入った。