29.不安分子 ページ29
side一松
そして一番来てほしくないタイミングで一番来てほしくない兄弟に遭遇。
しかもおそ松兄さん。余計なこと言うし余計なことするしもう不安しかない。
そしたらやっぱり余計なこと言った。
「彼女？」とか「泊まる？」とか核爆弾を躊躇いもなく投下していく。
それにあの男にミケがつけられてたのも見てたらしい。
若干震える腕を押さえ、苦笑いを浮かべるミケを守らなければって、でも他の兄弟のいる家にも泊めたくない。そんな相反する二つの思いを無理矢理振り払って妥協案を出した。
でもおそ松兄さんは本当に余計なことを言う。
「一松が君の家に泊まればいいんだ！」
一見俺の思いを汲んだ案だと思えるがそれは違う。
おそ松兄さんのいくつかの目的の中にそれもあるだろうが、多分一番の目的はミケと二人で話をすること。
そんな思いを知らないミケはまんま嵌められて結局おそ松兄さんの意のままに。
しぶしぶ家に入って支度をした。
残りの兄弟たちがあーだこーだ言ってきたけど全部「おそ松兄さんに聞いて」とだけ言って受け流した。
ちょっとして準備ができ、家からでると顔をうっすらと赤くして俺には見せない表情。
心臓が潰されたような、そんな強い胸の痛みが走り、目的を果たした長男に対してどうしようもなくムカついて睨み付けた。
「三宅ちゃん、犬に例えると怒るみたいだね」
「…余計なことすんな」
「へーい」
すれ違う時にぼそぼそと回りには聞こえない会話。
へらへらしつつ、何もかもを見抜く長男は本当めんどくさい。
家に完全に入るのを見てから無言で歩き始めた。
ミケから聞こうにも聞けない顔を赤くしていた理由。
つい不機嫌オーラを出してしまう。
そんななんとも言えない空気の中、ミケがまさかの電柱に突撃。
今どきの小学生でもぶつからない。でもミラクルを起こすのがミケ。
空気が一気に軽くなって、鼻血止めるために下向いたら前が見えないっていうからそっと左手を差し出した。
繋がれた左手に温かさを感じ、思わず顔がにやけた。
ミケが下を向いていてよかった。
そして空気が軽くなったところで聞きたかったことを聞けるよう間接的に聞いてみた。
「何話してたの」って。
結局聞き出せたのはおそ松兄さんが兄弟思いだって話をしていたこと。
「ふーん」とだけ返せばミケのマンションに到着。
離れた手とおそ松兄さんのせいで不安が募った。
(兄さんの馬鹿野郎)
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薫 - 超泣けました。 一松イケメンかよ(´;ω;`) これからも頑張ってくださいね!! (2016年2月25日 0時) (
レス) id: dcb8c365a4 (このIDを非表示/違反報告)
はるる - 続編楽しみにしています！ これからも頑張ってください (2016年2月14日 15時) (レス) id: 260c6f1543 (このIDを非表示/違反報告)
トシア(プロフ) - 作者Aさん» 素敵な作品と言ってもらえて感動の限りです( ；∀；)続編が遅れてしまい申し訳ありません。これからも頑張りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。 (2016年1月11日 15時) (レス) id: c802c9d4f3 (このIDを非表示/違反報告)
トシア(プロフ) - 月宮さん» 続編遅れてしまい申し訳ありません。続編からは番外編も予定してあるので！よければ見てくださいね(*´▽｀*) (2016年1月11日 15時) (レス) id: c802c9d4f3 (このIDを非表示/違反報告)
トシア(プロフ) - ラナさん» ラスボス感を出させたいがためのハタ坊です(*´▽｀*)かっこいいハタ坊に夢見てます。 (2016年1月11日 15時) (レス) id: c802c9d4f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トシア | 作成日時：2015年11月21日 15時
