28.理由 ページ28
side一松
土曜日に一緒に水族館に行く約束をした。
それだけで心は舞い上がっていた。
「あまーい！あまいよ兄さん！もっと毎日会って頭のなか一松兄さんしか無いぐらいに埋め尽くしとかないと！いつどこでどんなやつに盗られるかわかんないよ！
ほら、早く送り迎えしますってラインする！」
役に立つかはわからないが、女との関わりだけは多いトド松が口出ししてきた。
うるせえ黙ってろ末弟。
しかし頭はそう思ってても体は正直なようで、会社から家まで送るという主旨のメッセージを気付けば送ってしまっていた。
やってしまった。いくらミケとはいえこんなの送ってしまえば引かれるに決まっている。
ほらみろ、既読つかない。未読無視だ。
そんな自己嫌悪に陥りながら画面を見ること1時間。
既読の文字がつく。
すぐに既読がついたら気持ち悪いとか思われるかもしれないからとりあえずアプリを終了した。
「乙女か！」って突っ込むチョロ松兄さんをスルーして、画面の上に小さく表示されたメッセージを既読をつけずに読み取る。
その内容に安心が半分と残念が半分。
今日は諦めようとしていたところ、またトド松登場。
「一松兄さん行くよね！」
「いや、でも残業だからいいって…」
「なに言ってんの！いくら遅くなろうとまってあげるもんでしょ！どうせニートで暇なんだからそれぐらいしなよ」
前半には心打たれたが、後半はさすがにムカついたのでトド松のお気に入りの靴にくさやをいれておいた。
足臭いって言われればいい。
とにかく時間はわからなかったので5時半くらいに着くようにだらだらと歩いていたら、もうすでに10分遅れ。
急いでミケの職場に走ったら何やら同僚とみられる男につけられているミケ。
腸が煮えくり返りそうになって、苛立ち、嫉妬、独占欲が沸き上がった。
そしてミケの腕を引いて、後ろに隠した。
嫌がっていることにも気付かない、おまけに話も通じない、そんな男とは話すだけ無駄だと思って、早くミケをこの男から離したくて、走って逃げた。
夢中で走っていたら我が家の前に到着。
帰巣本能というものはすばらしい。何も考えなくても我が家に帰れる。
「どうしていたの」とか「残業だったのに」とかぶつぶつ言うミケにまた猫扱いして本音を隠した。
(お前が大切だからだよ)
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薫 - 超泣けました。 一松イケメンかよ(´;ω;`) これからも頑張ってくださいね!! (2016年2月25日 0時) (
レス) id: dcb8c365a4 (このIDを非表示/違反報告)
はるる - 続編楽しみにしています！ これからも頑張ってください (2016年2月14日 15時) (レス) id: 260c6f1543 (このIDを非表示/違反報告)
トシア(プロフ) - 作者Aさん» 素敵な作品と言ってもらえて感動の限りです( ；∀；)続編が遅れてしまい申し訳ありません。これからも頑張りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。 (2016年1月11日 15時) (レス) id: c802c9d4f3 (このIDを非表示/違反報告)
トシア(プロフ) - 月宮さん» 続編遅れてしまい申し訳ありません。続編からは番外編も予定してあるので！よければ見てくださいね(*´▽｀*) (2016年1月11日 15時) (レス) id: c802c9d4f3 (このIDを非表示/違反報告)
トシア(プロフ) - ラナさん» ラスボス感を出させたいがためのハタ坊です(*´▽｀*)かっこいいハタ坊に夢見てます。 (2016年1月11日 15時) (レス) id: c802c9d4f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トシア | 作成日時：2015年11月21日 15時
