三郎から癒やしを6個 ページ7
パシッ
肌と肌がぶつかり合う音が、人気のない路地裏に響き渡った。
でも、僕は殴られてないし
痛みもない。
『良い筋してるな。
きちんと鍛えりゃ、もっと鋭いのが撃てるようになるぞ？』
ふと声がして、目を開けてみると
不敵な笑みを浮かべて、ヤクザの拳を握る男がいた。
どこからともなく現れたその男は
いち兄よりも大人っぽくて、背が高くて……それで。
とても、綺麗で、かっこよくて…………強かった。
この僕が、いち兄以外の人に
尊敬してしまう程に……。
「だ、だれだよっ！！お前ぇ！！！」
ぁれ……まだ三半規管がおかしい……。
頭を押さえて僕がふらついていると、いきなり抱き寄せられて
『ん…こいつの保護者、的な？』
と、言い放った。
怯えるヤクザを見るに、睨んでいるようだけど……。
見えない…というより、見させないようにか
肩をガッチリと掴まれてしまっているため、振り返れない。
「ひぃ！？お、覚えてやがれ三郎っっっっっっっっ！！！！」
一目散に逃げていったけど、そんなに怖かったのかな……？
……って、そんなことより。
三「あの……。」
どうしよ。
何て言えば良い？
ありがとうございます？
あなたは誰ですか？
格好良かったです？
どれだ？？
……あれ？
これ、さっきから僕……ずっと抱きしめられてる！？
…と、とにかく。
僕の心中を相手に悟らせないようにしないと……！
いくら格好良い人だと言っても、弱みを握られたんだから……！
しかし、僕の心配を他所に絡めていた腕は解かれてしまった。
『少年が無事で良かったよ。
じゃ、俺はこれで……。』
その男性はぶっきらぼうに言い放った、けど
なんだか、寂しい目をしているような……？
三「まって、ください…。
その、せめて……お名前だけでも、教えて…欲しいです。」
月明かりに照らされて初めてしっかり見れたその顔が、あまりに綺麗で……思わず口籠ってしまう。
僕の方は影になってるからバレてないと思うけど
おそらく、今の僕の顔は赤い。
気づいたら服の裾を掴んでて、離したらもう会えないような気がして
必死にその人を呼び止めた。
よくわからないけど、離したくない…っ。
せめて、僕の家まででも…！
一体、何分硬直していたのだろう。
月明かりに映える彼は、僕の望んでいた言葉をくれた。
『家まで送ってやるよ。』
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あずきいろ
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竜斗(プロフ) - にぅさん» 作者の頭が悪いばかりに更新する時間が取れない現状が続いております……隙を見て掛け持ち作品たちを更新してまいります。なんか更新停止になってしまってて本当に申し訳ないです(´；ω；｀) (2021年8月22日 1時) (
レス) id: f0c00d0e00 (このIDを非表示/違反報告)
にぅ - 降谷さん似の猫ちゃん……楽しみにしてます… (2021年8月16日 18時) (レス) id: 12ed355f7c (このIDを非表示/違反報告)
ふーちゃん(プロフ) - 竜斗さん» ありがとうございます！ (2021年4月13日 10時) (レス) id: 9172c0bbed (このIDを非表示/違反報告)
竜斗(プロフ) - ふーちゃんさん» コメントありがとうございます(´▽｀)この次はMTCにする予定ですので、更新をお待ちください……。 (2021年4月12日 13時) (レス) id: 880b978de4 (このIDを非表示/違反報告)
竜斗(プロフ) - ta0628tm0105さん» コメントありがとうございます(*^^*)返信遅れてしまい申し訳ありません。ご期待に添えるよう誠心誠意努めますm(_ _)m (2021年4月12日 13時) (レス) id: 880b978de4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜斗 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年11月15日 0時
