元引きこもりの周りが病んできた…【文スト】

元引きこもりが７６人。 ページ36

相沢side

『あ、えっとはい。時間はあります』



けど、聞きたいこととは…？



私がそれを口にする前に、太宰さんが目を細めて話し出した。



「よかった。で、聞きたいことと言うのがね、君、元ポートマフィアだろう？



　鏡花ちゃんのように、人を殺さないことを認められたり、



　私のように２年間地下に潜って足を洗ったり………



　そういうこと、Aちゃんはしたのかい？」



思わず目を見開く。太宰さんがそんなことをしていたなんて。



「Aちゃんと会ってから気になっていたのだけれどね。



　急に聞いても逃げられてしまうだろう？」



私はぎゅっと腰の横で拳を作る。



私がマフィアを抜けたのは＿＿３年前。



恐らく未だ太宰さんが地下生活をしていた頃。



太宰さんは、この空白の３年間を問いているのだ。



私とて、３年間もあったんだから何もしていない、ということはない。




『思い出したくないから口に出したくなかったんですけど。



　太宰さんも地下生活事情教えてくれましたし。話します。



　何せ３年間のことを語るものですから、少々長くなってしまうのはご了承を』



『まず、私がマフィアを抜けたのはおよそ３年前』

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