元引きこもりが２６人。 ページ33
相沢side
太宰さんを待つ間、国木田さんに任された仕事をしているうちに時刻はお昼。
なのにもかかわらず太宰さんがくる気配は一向にない。
心配になって乱歩さんや国木田さんに聞くも、
どちらも川でも流れてるんだと、おっしゃている。
そういえば彼、ジサツ嗜好だったからなぁ…
元上司の物騒な趣味嗜好で周囲に迷惑かけているのだと思うと、
自分までを申し訳なくなってくる。
みなさんはとっくにお昼に出てしまっていて、
社内には私の呼吸音だけが響く。
そんな静かな探偵社にいるのが引きこもっていた数日前を思い出し、
思わず苦虫を潰したような顔になってしまう。
もう諦めようかとドアの前に立つと、
ドアが内向きに空いた。
それにびっくりして肩が跳ねる。
誰だろうと視線を上に向けると、そこには待ちに待った太宰さんだった。
川を流れているという乱歩さんや国木田さんの予想が当たっていたらしくびしょ濡れだ。
『太宰さん！お昼行きません…！？』
逃がすまいと必死に訴えかける目で誘う。
「いいね、行こう。川流れてきたからお腹すいちゃった」
そう、太宰さんは甘い微笑を浮かべて言った。
ー−−−
太宰side
私が川を流れて探偵社に戻ると、ドアの前にはAちゃんがいた。
周囲を見渡せば、Aちゃん以外人がいない。
恐らく昼食を食べに行ったのだろう。
お昼はとっくに過ぎてるのに、この子が行かなかったのは、
私を待ってたから…？
っだとしたら可愛すぎるでしょこの子！！
叫びたいのを必死に抑えて返事をした。
実を言うと、私は入社試験までAちゃんを信用していなかった。
マフィアからはそう簡単には逃れられないし、
私でも苦労したくらいなのだ、それほどの地位を持っていないのに、出来る筈がない。
そこで私は、敦くんの入社試験で判断しよう、と考えた。
マフィアでの残虐心が残っていると判断したら社長に話して採用試験は不合格。
そうするつもりだったが、
Aちゃんはどうすれば敦くんを軽傷ですむか、あの短時間で考え、実行した。
”全員”守り切ろうとするあの姿にやられたんだな、と今更ながら気付いた。
ー−−−
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 275人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
潰れたいちご(プロフ) - 本当だ…！ご報告感謝します。今すぐ修正します！ (8月14日 10時) (
レス) @page45 id: db7bf65a9e (このIDを非表示/違反報告)
(´；ω；｀) - 37人と38人内容が同じな気がするんですけど...。間違ってたらすみません! (8月11日 11時) (レス) @page45 id: b94f052844 (このIDを非表示/違反報告)
潰れたいちご(プロフ) - 乙音くんさん» コメントありがとうございます！すっっっご…！！そんな奇跡みたいな偶然あるんですね()私だったら内容入ってこないかもです。 (2023年2月27日 17時) (レス) id: db7bf65a9e (このIDを非表示/違反報告)
乙音くん - え、まって誕生日夢主ちゃんと一緒なことが嬉し過ぎて内容が100％しか入ってこないんだけど (2023年2月27日 16時) (レス) @page2 id: c44db95fb3 (このIDを非表示/違反報告)
潰れたいちご(プロフ) - 水瀬琥雪さん» マジですか…！？いつもありがとうございます！ (2023年1月10日 12時) (レス) id: ac34134ea1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つぶれたいちご | 作成日時：2023年1月2日 3時
