好きだよ、レオくん４【佐野玲於】

好きだよ ページ37

Reo side




俺の後ろにうろちょろと付き纏まとってくるのは


身長153センチのちびで、大人の女性、
とかいう言葉が一番似合わないやつ。






大人っぽい人がタイプの俺からしたら、恋愛対象外。





好きだよ、って毎日くどいくらい言われるし

勝手に盗撮して、それ見てニヤニヤしてるし

喜怒哀楽が激しすぎだし

亜嵐くんの方がレオくんよりイケメン、とか
普通に俺の前で言ってくるし、




絶対的に恋愛対象外の女。






.











.






「ちょっと玲於くん、勝手に私のプリン食べたでしょ！名前書いといたのに！」

「…えー、知らね。」

「……ごめんなさいして。」

「ごめんなさい。」

「…お詫びに一緒にアイス買いに行きましょう。」

「はいはい、バニラといちごね。」



いつもより高いやつだからね、と念押しされる。




常に二歩後ろで歩くA。
今日も決まって少し後ろから。


「…ってかなんで隣歩かないの。」

「斜め後ろから見る玲於くんが好きなの。」

「……意味わかんねぇ」




ふふって笑いながら、
今度はぴったりくっついてきて腕を組んでくる。
ヒール履いてないから、20センチの身長差。


もう直ぐコンビニ着く、ってくらいで
Aがいきなり俺の腕を引っ張って、向き合う形にされる。

　




「好きだよ、レオくん」



どこか懐かしいそのあどけなさが
Aと初めてあった、あの春の日を思い出させた。

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