ヘアスタイル ページ33
Your side
「… Aさん!」
後輩ちゃんに肩を叩かれ、ようやく現実に戻された。
こんな感覚に陥ったの、久々だ。
佐野さんのことを…完全にレオくんとしてみてた。
もうあのときのレオくんじゃない、もう違う。
そう自分に言い聞かせるけど、心拍は増すばかり。
「ははっ…ごめん、疲れてるのかな。」
「なんか顔色も悪いですよ?」
「大丈夫だって!ほら、そろそろ戻るよ。」
逃げるように撮影現場から離れようとした。
______でも、懐かしいあの声が聞こえた
" A…さん、ちょっといいですか "
紛れもなくそれは佐野さんの声。
撮影現場が一気に静寂に包まれた。
振り返るのが怖くて、足を進めたいけど
動揺で足が震える。
体が硬直したかのように全く動かない。
背後からの足音はどんどん大きくなり、
佐野さんが私の前に回り込んでくる。
「あの…髪の毛、くずれちゃって。
俺らの専属が今いなくて…その…
髪、やってもらってもいいすかね。Aさん。」
「…私、じゃなくても____
「Aさんに頼んでます。」
「…じゃあ…メイク室に…」
後ろからはスタッフさんと他のメンバーさんの
ザワザワとした声が耳に入る。
佐野さんはそれを全く気にしないかのような
そぶりで、私の腕を掴み足を進めた。
1902人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めぐ(プロフ) - さよなら、純情のパスワードが知りたいです! (2022年3月30日 13時) (レス) id: 87471c5401 (このIDを非表示/違反報告)
甘夏 - お疲れ様でした!!次回作も楽しみです!こちらこそ、本当に面白いお話をありがとうございました! (2020年5月7日 10時) (レス) id: 1d6fa76e88 (このIDを非表示/違反報告)
mmmmmsss0215(プロフ) - はやく更新されないか毎回待どうしかったです。これで終わってしまうのは悲しい。今後のstoryも書いて欲しいです。 (2020年5月7日 1時) (レス) id: 7082c82480 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 毎回更新楽しみにしてました!超超超超大好きな作品です!!!お時間があればで全然大丈夫なのでアフターストーリーも見たいです! (2020年5月7日 1時) (レス) id: f81c34e9d9 (このIDを非表示/違反報告)
mmmmmsss0215(プロフ) - 毎回楽しみにしています。 (2020年5月4日 2時) (レス) id: 7082c82480 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふたば | 作成日時:2020年3月8日 8時