好きだよ、レオくん４【佐野玲於】

ほんとに ページ19

Reo side



泣かれるって思ったけど。

そっか、頑張ってね。の一言で
一方的に切られてしまった電話。

あまりにあっけない、この終わり方。
こんなことある？


「…ねむ…」


あいつが仕事終わる18時くらいにかけようと思って、俺、朝の4時に頑張って起きたのに。

もう目も覚めちゃったし、仕事行くまでも
まだ3時間以上ある。


…隼、でるかな。


仕事中のAのことも聞きたいし。



" もしもーし、俺 "

" 俺、って…なに急に "

" いやぁ、さっきAに電話かけたんだけど "

" …なに、惚気？俺、今そんな余裕ないんだけど "

" ちょ、待てって。相談だから。"



Aが元気なかったこと。

電話を一方的に切られたこと。


勢いで、全部隼に話した。
隼は途中で相槌をうつわけでもなく、
最後に " ふぅん " の一言だけ。



" Aちゃん、単純に寂しいんだよ "

" …は？"

" 何か隠されてる、っていうのは分かるのに
肝心な何かが分からないんだもん。"

" でもそれは… Aのためで… "

" ほら、それだよ。
ほんとにAちゃんのためなのか、考えてみなって "



Aの、ためか。

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