好きだよ、レオくん３【佐野玲於】

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Reo side



「え、旅行？」

「うん。だから裕太くん、3日間いないってさ」


久々に隼と2人で宅飲み。
現場から家近かったからって理由で、隼の家。


「ふーん、なんか珍しいね」

「誰と行くか知りたい？」
　
「…いや、別に」

「ふっなんだよ、その間」


いや、ホントは気になるけど。
…多分Aとって予想はついてるけど。
もう別れたし、俺には関係ない。うん。



「Aちゃんとだってさ」

「結局言うじゃん」

「…なんで別れちゃったの」

「色々あんだよ…」


嘘、色々なんてない。
俺にはAを幸せにできない、なんて
それっぽいこと言ったけど、
もうどうしたらいいか分からなくなったから。


「あんないい子、なかなかいないよ」

「…うん」

「かわいいし」

「…それは知らねぇ」

「優しいし」

「…ん、あとチビ。

あいつさ、一回バカみたいに背伸びしようとして
８センチヒール履いてきてさ。
すげー頻度でずっこけんの、ほんとバカだよね」


ほんと、バカだよ。
なんで俺なんかのためにって思ったけど
２０センチの身長差、嫌だったのかな。



「玲於、楽しそう」

「…え、」

「Aちゃんの話してる玲於、生き生きしてるよ」

「……んなことねぇよ」

「裕太くんに取られちゃうかもよ」


幾度となく、そんなこと考えてきたけど。
もう俺にはどうしようもできない。そんな勇気ない。

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