嗚咽 ページ19
Yuta side
街灯が一定間隔に並べられた道を
ただひたすらに走っていた。
今日は１日フリーやからって、
いつもより遅めに起きて、のんびりテレビ見とったら
Aから一本の電話が入った。
泣いてしもていて何言っとるかようわからんかった。
ただ一つ分かったことは、Aになんか起こった、ってことだけやった。
家の前まで来て、ドアを叩いてもなんも反応ない。
ドアノブに手をかければあっさりと開かれたドア。
中は昼間なのに薄暗くて、奥に入れば閉じられているカーテンから微かに光が漏れている。
少し開かれていた寝室のドアを覗けば、
毛布にくるまって小さく震えている背中。
「…A、どうしたん」
ベッドの脇にしゃがんで、顔を覗こうとしても
ただ毛布にギュッと蹲るだけのA。
頭の辺りをそっと撫でれば、嗚咽が聞こえてくる。
「泣かんといてや、」
「…、フラれた…っ」
「……そうか」
「玲於くんに…、フラれちゃった…っ」
頭まですっぽりと被せられた毛布を
少し下げれば、涙でぐちょぐちょのA。
なんか懐かしいな、なんで呑気に考えて
もう一度、頭をそっと撫でてやった。
「…ホノカさん、の…ところ、行っちゃった…」
しゃくりをあげながら泣き続けるA。
こんなに感情を爆発させるAの姿を見るのが
久々で、どうしたらええかわからんかった。
このまま泣きすぎて壊れてしまうんじゃないかって、
本気でそんなことを思えてくるほどやった。
「好きなだけ、泣いてええで」
俺にできることは、そんなことだけやから。
胸を貸してやることしかできん。
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LEN(プロフ) - 二人の関係が今後どうなるか物凄く気になります。 ゆっくりでいいので更新楽しみにしてますね。 (2020年2月13日 23時) (
レス) id: 75d869de6b (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - この作品大好きで最近更新心待ちにしてます！頑張ってください！ (2020年2月1日 23時) (レス) id: 15f372c01a (このIDを非表示/違反報告)
なつき - この作品大好きです！スランプ大変かもしれませんが、ずっと読み続けます。リアルでストーリーも大好きです (2020年2月1日 10時) (レス) id: 51c945f113 (このIDを非表示/違反報告)
あき - 更新嬉しいです！お忙しいかと思いますが、楽しみにしています！ (2020年1月27日 1時) (レス) id: a756f2870a (このIDを非表示/違反報告)
かな - 仕事から疲れて帰ってきて、寝る前にいつもごろんして楽しみにして読んでます！ (2020年1月8日 0時) (レス) id: 388e5f00f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふたば
| 作成日時：2019年12月30日 22時
