1.魂 【白黒無常】 ▼ ページ30
( 晴天様へ / どろどろヤンデレ白黒 / 諸々注意 )
「Aさん」
清く落ち着いた声。
冷たいともとれるようなその声色には
私にしか分からないような熱が篭もっていた。
「し、白無常さん」
「二人の際には名前で、と
以前お話したじゃありませんか」
「……謝必安」
目を細め、口角を上げて笑みを浮かべる謝必安。
一見普段通りの彼だけれど 最近、彼の様子がおかしい。
彼の瞳から注がれる視線 彼の瞳の奥で盛る熱情
自然で優雅な謝必安の表情からは読み取れない、
目を逸らしてしまいたくなるようなそれに
私は思わず魅せられてしまった。
「し、謝必安 最近なにかあったんですか？」
「いえ？とくに何もありません。」
何も、ね。
質問への回答に 意味深に付け足しながら
私との距離を縮め始める謝必安。
流石にこの空気はおかしすぎる。
後ずさり。だが……目を、逸らせない。
「どうしました Aさん」
「う、ううん、なんでも」
「先程から体をびくつかせて……
怯えているのですか？」
「あ、あ」
まずい。背中には壁が。
どうして？
まるで今から抱く愛しい人を見つめるかのような
熱い熱のこめられた視線。
私の思い過ごしであってほしいと願ったが
謝必安の行動により、その願いは断ち切られることとなる。
「貴方は柔らかく、温かい。
……既に体温の無い私に 熱を分けてくれるような貴方の体温が
酷く愛しいのです。」
「なに言って、…」
「A」
頬に手を添えられ、謝必安の瞳を見続けるしかない。
彼は既に故人だ。…だけれど、そんな事すら忘れてしまうほど
瞳の奥から伝わる情欲は強かった。
彼が指先で首筋をなぞる。長い爪、人のそれではない形。
冷たい、冷たい感触に背筋が栗立ち 反射的に顔を逸らす。
「目を見て」
「っ、い…や、こわい…っ」
「…怖い？
心配はいりません、直に離れられなくなるほど
虜になれますから…人間は恐怖に魅入られるように作られているのです。」
いくら首を横に振っても じたばたとあがいても
謝必安は私を解放しようとはしなかった。
これ以上彼の声を、言葉を聞いていたらもう後戻り出来なくなってしまうような
漠然とした不安に駆られ 私は必死で抵抗した。
どうにかしてこの場を切り抜けられないか？
――思い出した。さっき、マーサが置いて行った信号銃がテーブルに…！
でも、どうやって取りに向かう…？
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アンジェ - →嬉しいです。しぇあはぴ回の｢俺が息継ぎの仕方を教えてやる｣どツボすぎてひとりぉえぉえ言ってます。笑 2人に｢お前少し太ったんじゃないか？｣って全身をもちもちされちゃう夢主ちゃん見たいです...長文失礼しました、この作品集書いてくれてありがとうございます (2020年5月12日 23時) (
レス) id: 309d3cf473 (このIDを非表示/違反報告)
アンジェ - 様々に素晴らしい作品を生み出しお疲れのところ失礼します。白黒無常の夢SSを探し求めて電子の海を三千里さまよった果てに、Gald様の短編集に辿り着きました。端的に言って最の高です。無常たちへの愛が強めな作品ばかりかつ短編集というのが本当に本当に本当に嬉文字数 (2020年5月12日 23時) (レス) id: 309d3cf473 (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - こっから失礼します。ダンスパーティーでジョセフさんのも欲しいです！←唐突すぎるリク 後回しでも良いので気長にお待ちしてます!! (2018年12月8日 20時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
赤真(プロフ) - Gald@さん» 嬉しい！！嬉しいです！！！相当な我儘を言わせて頂きますと、、占い師、イライ君ともダンスしたい、、、です。待ちます！！最近は冷え込みます故、色々とお忙しくなると思いますので、こちらも気長に待たせて頂きます！！ (2018年12月6日 8時) (レス) id: f6d72e4503 (このIDを非表示/違反報告)
Gald@(プロフ) - 赤真さん» こちらこそ沢山の嬉しいお言葉をありがとうございます;; モチベーションが上がります〜！！ リクエストの方も了解致しました。白黒さんとダンス……素敵すぎます…そんなそんな！ぜひとも書かせて下さいませ！ゆっくり更新しますので、気長に待ってやって下さい…！ (2018年12月6日 1時) (レス) id: 12af62df7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Gald | 作成日時：2018年11月7日 22時
