3.日記 ページ3
「むしろ… 私の方こそ、いろいろとお世話になってしまって…。
それに白無常さんと黒無常さんにこんなに仲良くしてもらえて
私、とっても嬉しいんです。いつもありがとうございます」
あー！こんな事普段言ったことないから 顔が火照ってしかたない…！
隠しきれない照れが目線をさまよわせる。目が泳ぐってこういうことだろうなあ
そんな私を見て白無常さんは少しのあいだ目を開いて、
口元に手をあててまた優美に笑った。
「これじゃあ切りがありませんね。
お互い様、ということですか。
私も貴方には心から感謝していますよ。
いつも、ありがとうございます。」
なんて。白無常さんは軽く頭を下げた。
それから手をかけていた傘を持ち直して立ち上がると
私との距離をさっと縮めて 私の前髪を横に梳くと
額に唇を落とした。
…………はっ？
「っうあｯ！？」
「素晴らしい時間をありがとうございました。
リッパーさんにも御礼を申し上げなければなりませんね。
…Aさんと一緒に美味しく頂きました、と。」
「えっ、え…え？な…、」
「それでは。そろそろ時間ですので
私はここで失礼します。書物の方 ここに置いておきますね。
ごちそうさまでした。」
そう言って、白無常さんは私の部屋を後にした。
残されたのは白無常さんと私の、ノート。
それから紅茶の甘い香りと ほんのり、白無常さんの香り。
「……ちょっと、待ってよ…」
脳内の処理が追いつかないまま、
私はゲームに呼ばれるまでの時間を過ごしたのだった。
今日の日記、なんて書こう。
end.
―――後日談 (その夜)――――
気障な事をするものだ、と自身の傍に置かれた傘を見て呟いた。
筆を執る。紙へと書き込むのは今日の出来事。
早朝、謝必安の日課であるAの自室への訪問からの一部始終を
全て見届けていた范無咎は、帳が降りるその前に
謝必安と体を交代させ Aの下に出向いていた。
Aは早朝、謝必安に見せたような盛大な芸と
言えるほどの挙動不審を披露していた。
それを見て范無咎は頬が緩むのを感じた。守りたいと思う、
この華奢で色白な少女を。
おそらく俺は 謝必安と、この女を重ねている。
謝必安へのそれは愛情とは似て非なる物だが
少女に対する想いは一体何なのだろうか。
「お前も、同じ事を考えているのだろうな。」
范無咎は横目で傘をちらりと見た後、
筆を置いた。
さて、次はAへの書記だ。
End.
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アンジェ - →嬉しいです。しぇあはぴ回の｢俺が息継ぎの仕方を教えてやる｣どツボすぎてひとりぉえぉえ言ってます。笑 2人に｢お前少し太ったんじゃないか？｣って全身をもちもちされちゃう夢主ちゃん見たいです...長文失礼しました、この作品集書いてくれてありがとうございます (2020年5月12日 23時) (
レス) id: 309d3cf473 (このIDを非表示/違反報告)
アンジェ - 様々に素晴らしい作品を生み出しお疲れのところ失礼します。白黒無常の夢SSを探し求めて電子の海を三千里さまよった果てに、Gald様の短編集に辿り着きました。端的に言って最の高です。無常たちへの愛が強めな作品ばかりかつ短編集というのが本当に本当に本当に嬉文字数 (2020年5月12日 23時) (レス) id: 309d3cf473 (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - こっから失礼します。ダンスパーティーでジョセフさんのも欲しいです！←唐突すぎるリク 後回しでも良いので気長にお待ちしてます!! (2018年12月8日 20時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
赤真(プロフ) - Gald@さん» 嬉しい！！嬉しいです！！！相当な我儘を言わせて頂きますと、、占い師、イライ君ともダンスしたい、、、です。待ちます！！最近は冷え込みます故、色々とお忙しくなると思いますので、こちらも気長に待たせて頂きます！！ (2018年12月6日 8時) (レス) id: f6d72e4503 (このIDを非表示/違反報告)
Gald@(プロフ) - 赤真さん» こちらこそ沢山の嬉しいお言葉をありがとうございます;; モチベーションが上がります〜！！ リクエストの方も了解致しました。白黒さんとダンス……素敵すぎます…そんなそんな！ぜひとも書かせて下さいませ！ゆっくり更新しますので、気長に待ってやって下さい…！ (2018年12月6日 1時) (レス) id: 12af62df7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Gald | 作成日時：2018年11月7日 22時
