17歳―11 ページ11
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勇気を出して思いを伝えたあの日から約一ヶ月。今日は夏休み最終日。
今までの夏休みは作ちゃんと必ず遊んでいたが今年はそうはいかなかった。あれから作ちゃんとは連絡も取っていないし、姿も見ていない。自分から連絡をすれば良かったのかとは思うけれど、振られてしまったことを考えるとどうしても送ることは出来なかった。
作ちゃん、元気かな。
今まで作ちゃんとこんなに長い期間会わないなんて事は無かったから、少し変な気分。だけど今日で夏休みも終わりだ。明日からまた学校が始まれば嫌でも毎日顔を合わせることになる。まあ少し気まずいけれど、そうはいっても幼なじみ。どうせ明日にはくだらない話で盛り上がって、帰り道はコンビニに寄って買い食いでもするだろう。この日、私はきっと楽しいであろう明日のことを一日中考えながら過ごした。
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『は?転校した?』
「うん、そうだよ。…あんた幼なじみなのに知らなかったわけ?」
始業式当日、私は唯菜から作ちゃんが転校したとかいう信じられない言葉を聞いた。
作ちゃん転校したの?いつの間に?そもそもなんで幼なじみの私が知らなくて、ただの友達ポジションの唯菜が知ってるわけ?イミワカラナイ!
「そんな顔しないの!なんかね、夏休み中に引っ越しちゃったみたいだよー。大光から聞いたの。」
『あー、大光。なるほど。大光ね…。』
ここでようやく辻褄が合った。大光は作ちゃんの大親友であり、唯菜の彼氏だ。そこから話が伝わってたってわけね。よし、納得した。…じゃなくて!!なんで私に何にも言わずに転校したの?なに、振った相手にはわざわざ教えなくてもいいかー的な?作ちゃんそんな薄情な人だったっけ?!
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シイナ
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作者名:シイナ | 作成日時:2019年3月23日 22時