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六話 『騎士との戦闘』 ページ8

「……。ま、仲間候補は見つけたから帰るかな」

やっぱり潜行を見破ったディルカがいいかな。
素早さも、基本的に高いみたいだし。

「そうか。じゃあ、また「おい。まてよ」…ヌウ」

……誰?こいつ。
騎士が騎士団長の言葉を遮るとか……あの世界だと斬首ものだよ。

「………何か?」

顔から表情を消して、騎士団長の言葉を遮った騎士に聞く。

「お前、勇者なんだろ?勇者なら……騎士になんて負けないよなぁ!!!」

……あー。こういう馬鹿がいるのか。この国は。
この騎士……騎士というより、チンピラを名乗った方がいいんじゃないかな?

「……わかったよ。貴方と戦うわ」

騎士団長にお願いをして、他の騎士さんにも戦いを見てもらうことにする。

…何故かって?

そりゃぁ……そっちの方が相手のプライドをバキバキにしてやれるでしょ?

私、敵には手加減をしないんで。

*****

「今回の試合は、勇者神月A対騎士ウォルドルフ・ジュカイ。ルールは、相手が負けを認める、相手が気絶する、相手が戦えなくなるの三つ。では、はじめ!!」

騎士団長の『はじめ!!』で斬りかかってきたウォルドルフ。

「……スピード、遅!!」

周りから見たら速い方なのだろうが、私にはすごく遅く見える。
ま、この世界でのトップレベルが低いからなー。

「……終わりだ!」

ウォルドルフの剣が私を貫いた。
試合を終わりにするため、騎士団長が笛を吹こうとするが……。
ウォルドルフの言葉で腕を止めた。

「……?貫いたはずなのに、感覚がない?」

………そんなの、当たり前じゃない?

「そりゃそうだ。それ、残像だもの」

「「「「!!?」」」」

……騎士さん達。全員こっち向いて『いたの!?』って顔、やめい。

「ファイアーボール!……終了」

ウォルドルフにファイアーボール(火の初級魔法)を当てて、試合終了。
終了後、ちゃんと火傷は治しておいた。
『火傷』は、ね。
他の切り傷はしらん。私との試合でできた傷ではないし。

「では。私に喧嘩を売るという馬鹿なまねはしないでくださいね」

背後に死神を見せながら、黒く笑う。
ま、それでこの世界の高レベルな人の戦闘を見れたんだけどね。

「は、はいー!!!」

中庭を出て行く時は、何故か騎士全員が私に向かって敬礼してきたが……まぁ、いいか。

「次は……魔術師達のほうかな」

中庭から魔術師達が訓練している場所に向かって歩き出した。

七話『魔術師達の練習場』→←五話『この世界の平均レベル・平均スキルレベル』


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設定タグ:異世界トリップ , 魔法 , オリジナル小説   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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ViVi - とても面白かったです!更新頑張ってください!応援してます!! (2013年11月6日 23時) (携帯から) (レス) id: 100b0e3e7a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:野茨 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2013年10月11日 21時

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